2020年は、高校生活最後の年で、高校を卒業したら日本に本帰国するので英国で暮らすのも最後の年になります。春休み前から湖水地方に行く計画など、親が立教から戻るわたしのために楽しい予定をたくさん立ててくれていたのに、全部行けなくなってしまってとても残念です。イギリス観光してから帰国したい気持ちがすごくあるけど、毎日命がけで働いている医療従事者の方々や公共交通機関の運転手さんなどのことを思うとそんなことも口に出してはいけないような気がしてしまいます。
家族以外の人と会えず、日々自宅にこもる生活はやはり寂しいものがあります。でも悲しいことばかり言ってても仕方がないので春休み中の楽しかった思い出を書きたいと思います。
私はもともと家でゆったり過ごすのは好きなタイプなので、長時間寝たり、映画やドラマをたくさん見たり、ずっと放置してた本をやっと読んだり、お母さんと料理したり、意外と充実した生活をおくることができました。たまに前の学校の友達や立教の友達と電話すると元気が出ました。前の学校の友達は大学受験で1日13時間勉強しているらしくて、電話するたびに自分の勉強量の少なさを反省させられました。
外出できないし立教にも戻れないけど、家の生活は穏やかで時間に縛られず自由に行動できるという良い点もあります。イギリスは曇り空が多いことで有名ですが、春休み中ほとんど毎日晴れていて驚きました。気温も20℃を超えている日もけっこうあり、半袖で過ごしたりしていました。たまに散歩するととても気分が良くなるので、外に出て太陽の光を浴びるって本当に大切なことなんだなと改めて感じました。
コロナウイルスの影響で外出禁止令が出てから、窓に虹の絵を貼って気分を明るくする運動や木曜日の夜にみんなでNHSへの感謝を込めて拍手する運動が行われています。そういう活動を見てると暖かい気持ちになります。とくに利益になるような活動ではないけど、優しさや励ましの気持ちから生まれた活動だという点が心に響きます。
スーパーや道で人と2M距離を置かないといけなくて、それはお互いの身を守るために必要なことではあるけれど、少し悲しい気がします。人がたくさんいる場所は好きではなかったけど、誰もいなくなった街中や意識的にお互いを避け合っている感じはもっと嫌なものなんだなと気がつきました。まだ先の見えない不安な状況だけど、ポジティブに生きて、一刻も早くみんなが安心して自由に外出できて活気溢れる賑やかな世界が戻ってきてくれることを祈っています。
(高等部3年生 女子)