今回新高2の初めてのアウティングは、ロンドンのナショナルギャラリーでした。高2になると新入生も少なく、中学からいる生徒は何度も行ったことがあるということで、もっと違うところに行きたいというのが本音でした。私は中学のときに見に行って、特に暇だった記憶しかなかったので、「もういいよ、絵なんて見たってつまんないし、ベンチで寝よう。」と完全にナショナルギャラリーを見下していました。絵画鑑賞なんかより、その後のロンドンショッピングのほうがよっぽど楽しみでした。
そして、アウティングが終わって満足感に満たされている今、思い出すのはナショナルギャリーであることに私も驚いています。
何度も行ったことがあるのに、何かが違いました。写真のように3Dに飛び出して見える風景画や肖像画、抽象的過ぎるのになぜか惹かれる絵など、何百年も前なのに興奮するぐらいに凄いと思いました。みんな同じだったようで、最初は1つの部屋でずっと座っていようとしていた人たちとは思えないほど、二時間フルで見つづけていました。私が一番「これ好きだなぁ」と思ったのは、風景画のひとつで、曇り空に稲妻が走り山々に落ちようとしている絵でした。特別変わった風景でもないのに、稲妻があまりにもリアルで、その描き方がむしろ本物よりも自然なくらいで、私は無言でその絵の前に立っていました。
つまらない、暇なところ→感動、興奮するところ
これは私の中での激的な変化で、情緒が付いてきたのかな、と嬉しく思いました。後1年と少ししかいられない立教英国学院で、すばらしい文化を感じることができて、とても充実した一日になりました。
高校2年生広報部員