立教の女子寮となっている本館は、100年以上前に建てられたお屋敷です。先週、その頃に少女時代を送ったという方が学校を訪問してくださいました。その方のお名前はエミリー・ハーウッドさん。お屋敷の主人に仕えるゲームキーパー(森番、ハリー・ポッターのハグリッドですね)の娘として、森の中の家に暮らしていたそうです。今はもう、その森の中にあった家は跡形もありませんが、おそらくその時の庭に植えられていたであろう蘭の花が、今でも森の一箇所に咲いています。(これで何故こんな森の中に蘭の花が咲くのかという謎が解けました。)
ハーウッドさんと一緒に、その頃に縁の深い方々が訪れてくださいました。そのうちの一人、テリー・リアドンさんは、第2次大戦中に立教の敷地内に墜落した爆撃機のパイロットの甥にあたる方です。1944年1月7日、立教のすぐ近くのダンスフォールド空軍基地から出撃した爆撃機2機が空中で接触し、両機とも墜落してパイロットが亡くなる事故がありました。ハーウッドさんはその事故を目撃したそうです。立教の陸上トラックの横に咲くシャクナゲの花はその墜落の場所を記念して植えられたものだとか。もう一機は下のサッカーフィールドに墜落したそうです。当時ダンスフォールド空軍基地に勤務していた3人の方々も一緒に来てくださいました。
最後に、ハーウッドさんから聞いたとっておきの話をひとつ。お屋敷を建てたとき、ご主人が床下に金貨を埋めたそうです。これを彼女は子供の時、お屋敷に最初からいた召使頭から聞いたとのこと。今でもまだあるに違いないと言っていました。実は埋めたという場所も聞いたのですが、それは秘密にしておきます。