2022年の夏休み、3年ぶりにケンブリッジ大学研修を再開することができました。
高校2年生6名と高校3年生31名の生徒たちが、ケンブリッジ大学のフィッツウィリアムカレッジに滞在しながら毎日貴重な体験をしています。
引率の先生の視点から、日々の様子をレポートしていきたいと思います。
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一学期が無事に終了し、生徒が心待ちにしていたケンブリッジ研修が始まりました。Covidの影響で、制限の多い学生生活を送ってきた生徒たちにとって、沢山の思い出ができ、将来に繋がる実りある一週間になることを期待します。
一日目の7月10日は、研修期間中滞在するケンブリッジ大学のフィッツウィリアムカレッジ到着後、すぐに食堂で昼食を取りました。ベジタリアンやビーガンの学生のためのメニューがある他、美味しいデザートも用意されており、生徒たちは何を食べるか迷いながらも、楽しそうに食事をしていました。食堂では、ケンブリッジ大学の学生に積極的に話しかけている生徒もおり、貴重な機会を最大限活かそうと努力する姿が印象的でした。
午後は、ケンブリッジ大学に関するオリエンテーションがありました。その中で、「学ぶ」ということは、ただ話を聞くことではなく、教師と生徒が相互に意見を交える中で展開されるものであるというお話がありました。多くの生徒にとって、授業中に発言をすることには勇気が必要であるように見受けられます。今回の研修期間を通して、発言をすることで、自身を含めたクラス全体の学びに貢献するという学習姿勢が身につくよう、教員もサポートをしていきたいと思います。
その後は、ケンブリッジの街に出て、King’s college Chapelでの日曜礼拝に参加しました。歴史あるチャペルの荘厳な雰囲気の中、世界的に有名な聖歌隊による演奏を聞き、普段の礼拝とは一味違う、特別な体験になりました。この体験に関して、生徒の研修日記の中から一文を紹介します。「一番衝撃的だったことは、礼拝中に涙を流している女性がいたことです。特に感動的なことがあるようには思わなかったのですが、礼拝が私が今まで思っていたようなものではなかったと感じました。」宗教に対して馴染みが深くない日本人にとって、信仰がいかに人の心を支え、生活の軸となっているのか実感する機会となったのではないでしょうか。異なる文化を持つ人々の思想や行動に触れるという、研修の醍醐味を初日から感じることができたと思います。