好きで苦手で得意なダンス

好きで苦手で得意なダンス 好きで苦手で得意なダンス

僕の初めてのフリースタイルダンス。結果から言うとボロボロでした。でも人生で一番ダンスを楽しいと思えた日でした。僕自身ダンスをやったことがほぼありません。立教英国学院に来る2ヶ月前からK-POPっていうブレイクやヒップホップダンスとは程遠いダンスしかしてませんでした。立教に来てからもずっとK-POPだけをやってました。僕はK-POP以外には興味なくヒップホップとかは難しくて自分には絶対にできないダンスだと思ってました。

僕は一時期ダンスに飽きてました。自分のやってることは本当にダンスなのかと思い、段々自信がなくなっていきました。そしたらブレイクダンスが好きな先生がダンス経験者を文化祭のために集めていると聞きました。そのダンスに参加すれば自分の自信を取り戻せるかもと思い参加を希望しました。そしたら先生は快く受け入れてくれました。その当時は文化祭でしか踊らないのかと思ってました。僕以外にメンバーが3人いたのですが全員文化祭でだけ踊ると思ってました。そして文化祭が終わり自分自身に自信が戻ってダンスの楽しさを思い出しはじめ、ちょっとずつ楽しいと思い始めてました。その後、先生に急にビッグニュースがあると言われました。皆で集まってそのニュースを聞くとEPIC JAMというダンスのクラブで文化祭で踊ったダンスを踊ると言われました。その時皆驚き喜んでました。文化祭で解散されるグループで一生一緒に踊らないと思ってたからです。そのクラブでサイファーという皆がフリースタイルで音楽にのり踊るというイベントに僕達5人は参加しました。そのために練習をいっぱいしました。ダンスの披露もしサイファーでも踊るという貴重な経験を先生は僕達にさせてくれました。

本番になり僕達はロンドンに行きました。ロンドンに到着しクラブに行くまでの道のり僕はドキドキしてました。最初は緊張してるのかと思ってました。でも今思うとワクワクしてるからドキドキしてたのだと思います。クラブに入ったら司会者にまず会いました。司会者の人はノリノリで緊張で固くなってるのが和らぎました。そしてFROZENというダンサーの授業が始まりました。まず皆にフリースタイルダンスが自分にとってどんなものかを聞いてました。僕はフリースタイルなんかやったことがなくてフリースタイルに対する感情なんて微塵もありませんでした。だから僕の思うフリースタイルダンスを言い、それで得られるスキルを求めてると言いました。実際に僕はそんな希望を持ってました。

ダンスのレッスンが終わって僕達のダンスのショーケースが始まりました。まずは自己紹介から始まりました。何故か僕がグループの紹介をしました。何を話すか準備もせずに即興で挨拶をしました。僕達のグループ名や、メンバーの紹介をしました。その後、音楽がかかりダンスが始まりました。色んなダンスの経験者に見られるダンスは僕にとって苦痛でした。ダンスの未経験者が経験者に見られて盛り上がるわけもなくダンスは終わりました。強いて言うなら僕達の先生だけが湧きました。やっぱりダンスはかっこよさを求めると思います。ダンスの上手さではなく表現力だと思います。僕は表現が下手です。自分のダンスのスタイルを未だに見つけられてません。やっぱり僕はダンスが苦手です。

そしてサイファーが始まりました。トイレに行って帰ってきたらサイファーがもう始まってました。やっぱり皆かっこよく回ったり表現豊かにダンスをしている。僕とは大違いだと思いました。ちょっと経ったら一人のダンサーがサイファーの真ん中に入っていきました。その人のダンスは他の人とは違って自分を魅せるのではなく相手も巻き込む踊り方だと思いました。僕はそのダンスに惹かれました。見たことないダンス、サイファーでしか見れないダンス。とにかく心が擽られました。ダンスにはこんな踊り方があるのだと知りました。これからの僕の目標が見つかりました。その日僕は合計6回サイファーの真ん中に入りました。そのうち4回は自分を表現するのではなく相手も巻き込むダンスを試してみました。やっぱりそう簡単には踊れないことを知りました。今の自分にはできないダンスだと思いました。今の僕ではあの表現力で周りを一緒に踊りたいと思わせたいダンスはできません。もしかしたらこれからもできないかも知れません。それは今の僕にはわかりません。でもあの人とはもう一度あってその時の進化した僕を魅せたいと思いました。

僕はやっぱりダンスが苦手です。ダンスで得られることも限られてると思います。でもダンスのジャンルの壁を乗り越えて新しいダンスを覚えられたら他の人とは違う何かが見れると思いました。確かに僕はダンスが苦手と言いました。でもK-POPは得意です。だからこそ得意なダンスと苦手なダンスを組み合わせてこれまではなかったダンスを魅せたいと思いました。

(高等部1年男子)