今回のアウティングで何よりも記憶に残っているのはやはり「Back to the future」のミュージカルだろう。
まず何が嬉しかったか、それは私が大人になった気がしたからだ。中学からアウティングで様々な場所に行ってきたが、ミュージカルに行くのはいつも高校生だった。自分も高校生になったことを実感させられて、嬉しいと同時に少し寂しくもなった。また、中学1年生の頃、一度「Singing in the Rain」のミュージカルに連れて行ってもらったことがある。その時の私の英語力では到底理解できるものではなかったが、その場の雰囲気で楽しんでいた記憶がある。しかし今回は、多少英語を理解して、話を掴むことができた。他の観客と同じように笑えたことが何よりも嬉しかった。
そして私にとって「Back to the future」は特別な作品でもある。なぜなら、今年のオープンデーのテーマが、それからとった「Back to the Rikkyo」だったからだ。親近感を抱いたが、実は「Back to the future」の映画を見たことがなかったので、実際はこんなだったんだ、と新鮮でもあった。
ミュージカルが終わり、バスに乗り込んだのが22時30分。この日も、集合時間に間に合わなくて、先生に怒られたり、夕飯が間に合わなくて、レストランから走って帰ってきたりと、満腹な一日だった。今日は最高な一日だったな、ととにかく幸せで全てに大満足できた。
バスに乗って、これで終わりか、と少し落胆したところに男子から「Back to the Rikkyo!」という言葉が聞こえてきた。その言葉が決定打だった。私は心から満たされた気持ちで立教英国学院の門をくぐった。
(高等部1年 女子)