3ヶ月ぶりの帰国を目前に、立教ではテスト終了後からクリスマスのイベントに向けて一直線の生活を送った。キャロリングやクリスマス礼拝がその中心だったが、立教でクリスマスを祝ったのは実際のクリスマスの約一ヶ月前だった。
無事に二学期を終え日本に帰国すると、クリスマスまであと3週間ほどあったのにも関わらず街はクリスマスムード一色であった。町中だけでなくテレビ番組でもクリスマスに関する商品や特集が放送されていた。立教に来る前はクリスマスは私にとって一つのお楽しみイベントのようなものだった。祖母と父はクリスチャンなので、クリスマスの成り立ちやイエス・キリストの話については幼い頃から耳にしていたが、礼拝に行ったりお祈りをすることはなかった。そのため宗教上の大切な日というよりも、楽しい行事というイメージを抱いていた。これは私がクリスチャンでなかっただけでなく、日本というキリスト教と人々の生活が欧米に比べ浅い国で育ってきたからだと思う。
しかし立教にきて日常的にキリスト教を身近に感じてから、日本で過ごしていても本来のクリスマスのイメージが明確にわかるようになった。
それだけでなく、今回私が最も大きいと感じた変化は様々なところで流れているクリスマスソングの多くに聞き覚えがあったということだ。それらの大半は聖歌が元になっており、中にはキャロリングや礼拝で歌った物もあった。このことを家族に話してみると、それだけヨーロッパでは聖歌を日常的に歌う人がいるからクリスマスソングのようにアレンジもたくさん作られるのではないかと言われた。
このように、日本では感じにくいこともイギリスやミッションスクールにいると気づくことができる異文化があると思うため、ささいな驚きも大切にしていきたいと思う。
(高等部1年女子)