情景が心に浮かび感動が伝わる作文を書こう!小学校作文授業第3回:「アナウサギ」

情景が心に浮かび感動が伝わる作文を書こう!小学校作文授業第3回:「アナウサギ」
 小学校六年生の国語の授業で、星野道夫さんの「森へ」を読みました。自分たちが行ったこともないアラスカの自然、森の様子が、まるで自分たちが足を踏み入れているかのように読み取れ、思わず感動した生徒たち。カメラマンである筆者の撮影した写真も無論イメージの手助けにはなっていましたが、擬音語、比喩表現、問いかけ、感嘆文といった、文章上の工夫が多くなされていることに気がつきました。そこで、自分たちもこうした表現をできるだけ取り入れて、第三者が読んでも情景がイメージでき、自分たちの感動が伝わるような文章を書いてみよう、とチャレンジしてみました。
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 私は理科の時間に、テレビでアナウサギの生活を見ました。すると、驚く事が沢山ありました。
 アナウサギは毎朝起きると、草を食べながら耳を立て、敵が近づいてくるのを見張ります。その日も、いつものように見張っていました。少しすると敵が近づいてくるのがわかったようです。急に顔を上げて逃げ始めました。なんて速いのでしょう!大きくジャンプをしながら消えて行くのです。解説によると、一回のジャンプの幅は二メートル以上、最高時速は七十キロメートルだそうです。以前父から、「ウサギはすごい力を持っているんだよ。」と言われたことの意味がよくわかりました。
 アナウサギが生活している場所は麦畑です。毎日毎日草を食べ、敵が近づいたら逃げる事のくり返しです。しかし、ある時、いつもと様子が違いました。どうしたのでしょう?メスの回りにオスが一匹、一匹と増えていって、最後には十匹にもなりました。そして、オス同士のバトルが始まりました。まるでウサギのボクシングです。全部のウサギに勝ち残ったオスは、メスの所へ近づいて行きました。ああ、やっとわかりました。メスの取り合いだったのです。
 これで平和に暮らせるな、と思ったら大間違いでした。オスがメスに近づいていくと、メスはオスにキックやパンチをバシバシと加えます。今度はオスとメスのボクシングが始まりました。メスはまだオスを認めていないようです。そうです。メスは戦い終わったオスとまた実際に戦って、大丈夫だと思ったら、自分のパートナーとして認めるのです。
(小学部6年生 女子)