昨日の天候は雨で、球技大会には最も適さない天気となった。当日に雨が降るなんて誰も望まなかったはずなのに。
「雨だけど、楽しんで勝ちに行こう。」
先輩のその言葉は、少し雨が降っていた私の心を晴天にした。午前の部での最後は女子ソフトボールだった。私達赤組は先攻だった。最初のうちはあまり緊張していなかったけれど、バッターボックスに立った瞬間に一気に緊張がピークへと達した。だがその時、先輩方が応援して下さったのが私の緊張を和らげた。何度か失敗してしまったけれど無事打つことが出来た時はとても嬉しかった。先輩方の打ったボールは、私達の気持ちが入っている様で遠くへ飛んでいった。ホームベースを踏んだ瞬間、私の心に達成感があった。時が経つにつれ雨は強くなっていった。だが、雨など物ともせず敵チームとの点差を広げていき無事、勝つことが出来た。
午後の部でもやはり女子ソフトボールは最後だった。体育館を貸し切り状態で行った。午前の部が先攻だった為、今回は後攻だった。午前の部の何倍以上も緊張していた。皆で円陣を作り気合いを出していった。だが今回は1回目とは違い中々点を取ることが出来なかった。そればかりか7点も差をつけられてしまっていた。最終回、喉が枯れるくらい皆で励まし合った。その為か2アウトだった状態から勝つ事が出来た。感動と喜びの気持ちが私を、いやチームの皆を包んだと思う。
私は、球技大会でソフトボールをするのが3回目だったのだが、初めて自分の居るチームが勝つことが出来た。そして試合が終わり、「私の為にこのチームで戦ってくれてありがとう。」と最後に言った先輩の言葉が頭に焼き付いている。
(中学部3年生 女子)