昨晩は随分雨が降ったようでキャンパスのあちらこちらに水たまり。でも今朝は朝からいい天気で、空気も澄んでいて絶好の写真撮影日和になりました。
2時間目が終わるとキャンパスに鐘の音が鳴り響き、日直の先生方が生徒達を中庭に集合させます。ニコニコしながら眩しい顔で教室棟から出てくる生徒たちは、お互いにネクタイを直したり髪を整えたりと何やらいつもと違う様子。
「ネクタイはしっかりしまっているかな? さぁ、それでは背の順に並んでグランドへ移動しますよ!」
日直の先生の指示で全校生徒の長い列が、眩しい日差しの中をゆっくりと体育館横のグランドへ進んで行きます。先生方や英国人スタッフ、キッチンやオフィスで働いている人達もこの列に加わり、まさに学校中の人達が集まってきました。
グランドに組まれた大きな足場は、ここ数年生徒が増え続けている為か毎年どんどん大きくなっているような気がします。一番上からの眺めはさぞかしいいのだろうなぁと思える程の高さがあるその足場に、撮影スタッフがテキパキと生徒達を順番に並ばせていきます。今年は大きなスピーカーとワイヤレスマイクを使って誘導していました。
「新しい機械さ。毎年新しい装備を増やしていっているんだ。」と撮影スタッフの英人。
「まぁ、でもここの生徒達は皆お行儀がいいから、こんなの使わなくても大丈夫なんだけどね。」
200名を超える人たちの顔が一人一人ちゃんと写るように並べるのはかなり骨の折れる仕事らしい。
「上から2段目の女の子、前の人たちの間に入ってね、そう。その隣の人ももうちょっとずれてくれるかな?」
細かい指示が何度も出されて全体の形が整っていきます。今年もまた皆が協力して30分足らずで準備は完了しました。
「はい、いいですね~、立教の生徒諸君!いい顔しているよ!そのままの姿勢で!ハイ、ワン、トゥー、スリー!」カシャッ。
中央の赤ネクタイの高校3年生にとってはこれが最後の全校写真撮影。「来年は自分たちがああして赤ネクタイで真ん中に立っているんだろうなぁ」と思っていた一年前が懐かしく思い出されるこの瞬間。これから何十年もの間、教室棟最上階の踊り場に飾られることになる思い出の写真がまた一枚撮られました。