昨年春に始まった、社会のフィールドワーク。
1学期に1回、中2以下を対象に行われます。
まだまだ英語力の伸びる過程にある学年ですが、
様々な題材をもとに、2時間程度の時間をつかってたくさんのものを見て体験しようという取り組み。
今までに地図づくり、農業博物館、貴族のおやしき見学などを行ってきました。
2学期の今回、P5・M1は立教から30分くらい離れたところにあるおやしきを訪れました。
POLESDEN LACEY(ポールスデン・レイシー)という名前の、貴族のおやしきと敷地です。
現在はナショナル・トラストという団体が管理し、保護しています。
ポールスデン・レイシーは17世紀ごろに建てられ、所有主がかわるたびに建てかえたり、建て増したり、など改造を繰り返し、
20世紀初頭にグレヴィル夫妻という方たちが新たな住人となったとき、現在のおやしきになりました。
外観はやわらかな白と黄色を基調としたアール・デコ調、室内は磨きこまれた木材と重厚な絨毯、豪華な調度品にいろどられています。
おやしきの前に臨めるなだらかな丘、白く点々とみえる羊たちの風景も、じつはおやしきの敷地の一部。
広大な敷地の中には丘や森を縫って散歩道がととのえられており、
美しい庭園は夏にはすばらしいバラ園となります。
このお城はいまのイギリス女王エリザベス2世とちょっと関わりがあります。
エリザベス女王のご両親(ジョージ6世とエリザベス妃)がハネムーンを過ごしたおやしきなのです。
あるじのグレヴィル夫妻は王族と親しく、英国王が訪ねるおやしきであったことも有名です。
今回の訪問のテーマは、『おやしきを見よう』です。
天井の高い玄関ホール、豪華できらきらした室内、落ちついた書斎などを見て、生徒たちは大喜び。
彼らは何を発見したのでしょう?
◆ディナーホールでは、あたたかい料理をキッチンからすぐ運びこめるよう隠し扉がありました。
◆グレヴィル夫人専用のエレベーターを発見。
2階の寝室と1階の書斎をつないでいました。
◆紳士だけが入り、楽しむことができるビリヤードルーム。
ウィスキーのグラスがかっこよく置かれており、タバコの白いけむりが目に浮かぶようです。
もちろん女生徒もはいって、ビリヤードを教えてもらいました。
◆2階で流れた、古い音楽。
21世紀生まれの彼らにはあまりなじみのない、年代物の蓄音機でした。
必死に動画を撮る生徒たち。
「どうやって音が出るの?」 -レコード盤に針を落とすことが珍しい様子です。
◆「What is that?」ボランティアのガイドさんに尋ねると、「It’s a tapestry.」
各部屋で簡単ですが様々な英語問答も用意され、学んだ英語をつかって知ることもできました。
学校に帰ってくると、1つ気に入った部屋を選んで紹介しました。
「すごいおやしきだった!」
立教のまわりにはまだまだおやしきやお城がたくさんあります。
社会の先生たちは見せたくてウズウズしていますよ。