私はオープンデイとはクラスが一つに団結し、何かを作り上げ、それらをお客さんや家族に見せるための行事だと昨年まで思っていた。しかし、今回初めてクラス企画のない学年になり、父母の会の方のお手伝いをするという立場になったとき、新しい視点からオープンデイを見ることができた。
オープンデイは生徒だけのものではない、ということがまず一つ目に気がついたことだ。昨年までももちろん、大人の協力あってのオープンデイということはわかっていたが、今回、より、準備をする後輩の姿を見たり大人と関わる機会が多かったりしたこともあって、それをより実感することができた。安全確認をしてくださる先生方、ゴミの回収をしてくださる清掃員の方、高校3年生が手伝いをさせてもらったそれぞれの仕事も、大半は父母の会の方が先に準備をしてくださっていた。そしてなにより、オープンデイに来てくださる地域の方がいるからこそ、私たちがオープンデイをする意味があるのだと気づいた。
そしてクラス企画の意義にも気づいた。後輩たちはみんなより良いものを作ろうとし、時にはクラス内で意見が割れてしまうということも経験していた。日本の学校と異なり、この学校のクラス企画は一人一人の役割がしっかり割り振られているので、しっかり作業する人とそうでない人の差がはっきりしてしまい、揉め事が起きやすい。だがそれでも何とか作り上げたクラスの展示はどれも美しく、当日になっても揉めている人たちはどこにもいない。生徒全員が良いものを作ろうとするので揉め事もあるが、その分オープンデイは完成度が高くなるのだとわかった。
これが最終学年の私が気づいた新しい視点でのオープンデイだ。
(高等部3年生 女子)