ホールの中が拍手喝采の音で埋め尽くされた。コンサートは無事終わり、その中で、僕は改めて自分は恵まれた環境にいるんだなということを再認識させられた。
イギリス、ロンドンでホールを借りて学校創立四十周年を祝うというだけでもめったにない機会ではあるが、単純にそれだけではなく、今まで数々の先輩方がここ立教英国学院で生活してきて、何年も何年も積み重ねてきた上での今の僕たちの生活があり、その記念とこれから先の未来へ向けての転換点が今この瞬間なのだなあと考えてみると、とても壮大に思われて、その中に自分が加われていることはありがたいことだと思った。
やはり昔があるから今がある。先輩方の苦労や努力によって今の僕たちが、以前の改善すべき点をしっかりと改善した、改良してきたこの学校生活を送ることができたことに、僕は感謝したいと思う。「ありがとう」と。
このように先人たちが残してくれたものを守り、次の世代へとつないでいく必要がある。そこで僕はこの学校をより良いものにするために何をしてきたかを考えてみた。生徒会をやっていたなどという華々しい業績を挙げるようなことはしていないが、日々自分なりに、あいさつをしっかりするなどということを行ってきた。これはとりとめもない当たり前のことかもしれないが、それが、学校の中の人・外の人、関係なく、この学校に好印象を与えることの助力になれたであろうと僕は思う。このような小さなことでも良いから、日々それを意識しながら後輩たちが過ごしてくれたら僕はうれしい。
そのような後輩たちや先輩方に見られても恥ずかしくないように、今後、僕は国際規模でのNGOなどの諸活動やそれに伴う生活を送ることを目指し、日々小さなことにも努力を重ね、その目標に向かって邁進して行きたいと考えている。
(高等部3年 男子)