まだ夢の中にいるようだ。この間の受験の時にはなかった「立教生」の証である校章を胸につけ、この作文を書いている。今はまだ立教のリズムに慣れなくて、みんなについていくのが精一杯。しかしクラスの子も、食事の席の先輩も、同じドミトリーの子もみんな優しい。まだ、何も分からなくて右往左往してしまう私を優しく導いてくれる。人間は変化に弱い、なんて言うけれど、それは周りの人たちの優しさで救われるものだな、と身をもって感じている。
私はこの立教での3年間を通じて「社会に必要とされる国際人」とは何かを考え、知る努力をしたい。私の父は幼い頃をアメリカで過ごし、英語が堪能だ。そして今では日々世界を飛んで仕事をしている。もちろん、英語力も世界で働く為の大きな鍵である。しかし、父はいつも「自分の意見を持ちなさい。そして、怖がらずにその意見を言いなさい。」と私に言っていた。そのお陰もあり、何に対しても大なり小なり自分の意見を持つことができた。小・中学校生活でも学級委員や生徒会執行部員など、たくさん努めさせて頂いて沢山のことを経験し、その中でも一番身を持って感じたことは人にものを伝えることの難しさだ。このこと抜きでは日本人はおろか、世界の人などとは渡り合っていけない。そのために、私はたくさんの国から来ている立教英国学院の仲間と過ごす中で、互いの文化を学び合い、語学も習得し6年目となる英国生活を充実させたい。
周りの仲間が温かく迎えてくれ、良い高校生活のスタートが切れたと思う。しかし、今までとは180度違う環境にはまだ慣れないことだらけで悲しくなんかないのに少し気を抜いたら涙が出そうだ。両親に感謝し、一刻も早く立派な立教生になり、かけがえのない高校生活を送りたい。
(高等部1年新入生 女子)