今回中学部3年生の生徒たちは、カンタベリーを訪れました。アウティングの目的は、カンタベリー大聖堂にて、イギリスにおけるキリスト教の歴史を学ぶことです。カンタベリー大聖堂は、元々アウグスティヌスによって建てられた、イギリスにおけるカトリックの総本山ともいうべき教会でしたが、ヘンリー8世治世下における英国国教会設立以後は、英国国教会の総本山としてその名を馳せてきました。
英国で最も歴史のあるこの大聖堂内部には、大主教トマス・ベケットの墓に始まり、石の司教座、地下祭室、聖書の内容の一部が描写された中世のステンド・グラスなど、歴史上の遺産が至るところにあります。生徒たちはこれらを前に圧倒されつつも、ワーク・ブックを手に、各自全力で作業に取り組んでいました。
多くの生徒はワーク・ブックを完成させるべく、入念に内部を見てまわったうえに、疑問に感じたことは現地のスタッフに英語で質問をしたり、また引率の本校チャプレンに質問するなど、非常に積極的な姿勢を見せてくれました。気が付くと、当初の見学予定時間を大幅にオーバー・・・。3時間近くも大聖堂で過ごし、大いにイギリス史を堪能しました。
大聖堂での作業を終えると、あとは町歩きです。生徒たちは各班に散らばり、それぞれの方法で町を歩き、昼食をとるなどしましたが、どこからでも常に大聖堂を眺めながら町を歩くという経験は特別だったようです。
既にアウティングを経験している生徒にとっても、はじめての生徒にとっても、現地の歴史や人々と触れ合った今回の外出は、確実に自身の成長につながったに違いありません。