社会科フィールドワークでは、クランレーの村のマップ作りに挑戦しました。
村を観察するには最高のお天気の中、昼食後にP5,P6,M1の計10人が集合して、さぁ出発です。
新入生の多い学年でしたが、英語科のフィールドワークや、土曜日の午後の外出でクランレーを訪れたことのある生徒が多く、
初めての村ではありません。
今回のフィールドワークのポイントは、村にどのようなお店があるのか、どのような設備があるのか観察することです。その上で、日本と同じところや違うところを考えてみよう、というもの。
1グループ2〜3人で、一人の教員が付き、通りの名前だけ書いてある作業シートにお店やバス停、信号などのシールを貼っていき、そこへ色々メモをとって自分だけのマップを完成させます。
一度クランレーへ行ったことのある立教生は、
「これはあそこにあるんだよ!」と張り切ってワークをスタートさせました。
彼らが特に面白がっていたのは、村のシンボルのツル探しです。クランレーの村では、かつてツルを捕獲して王様へ献上していたようで、村のあちらこちらに、このシンボルが描かれているのです。
まずはゴミ箱にシンボルを発見した生徒、得意そうに発見を報告しにきました。
すると、同じグループのもう一人は、また別の場所でシンボルを発見しました。
「あ!こっちの時計の上にもあるよ!」
「私のほうが先にみつけたよ!」
「もっとあっちも探そうよ!」
下見をしていた教員が、発見できなかったベンチの端にある小さなシンボルまで、ばっちり見つけてくれた彼らでした。恐るべし探究心。
さて、村の観察が一通り終わったら、カフェでお茶タイムです。もちろん、自分の分は自分で注文をします。
カフェでは、村の観察の途中の郵便局で買ったポストカードと切手を使って、家へ葉書を書きました。
彼らが今度、家に帰ったときに、自分で書いた葉書を目にして、どのようなことを思うのでしょうか。
学校へ戻ってきたら、今回のフィールドワークのまとめ作業です。地図を完成させ、日本との比較を各自でまとめます。以下は生徒のまとめ作業より抜粋です。
・信号機が青になっている時間が日本より短い。
・自動販売機がない。
・じどうはんばい機がないのは、おそらくお店に行って買うからだと思う。じどうはんばい機よりお店のほうが便利だからなのでは?
・BOOTSというやっきょくが、それぞれそのお店によって売っている物が違う。
・Oxfam というお店では、同じ店名にもかかわらず、本だけ、チャリティーショップ、などと区別がなされていておもしろかったです。
・シンボルマークがいたるところにあった。
多くの生徒が、自動販売機がないこと、そしてシンボルの多さに驚いているようでした。また、一つの村に、同じ店名の薬局で、処方箋専門のもの、眼科と併設されたもの、一般的な薬局、と三種類あることも、発見しました。
Oxfam とは、全国展開しているチャリティーショップです。チャリティーショップが多いというのも、イギリスの特徴です。
どのような村に行ってもかならず一軒はチャリティーショップがあるようです。
せっかくイギリスの田舎に居るのですから、日本とも違う、そして大都市ロンドンとも違う、のどかな村を満喫して欲しい。
そして、村を観察しながら、他の地域との比較という視点を持って欲しい。
カフェが楽しかった!と笑顔で報告してくれる立教生の中に、この視点を多少でも持ってくれれば良いのだけれど・・・とひそかに思う引率教員でした。