高校2年生の私立文系コース英語演習で、イギリスの方々が日本の震災被災者の皆さんへ書いて下さったメッセージを日本語に訳す作業をしました。
このメッセージは4月の始めに地元ホーシャムの町で行われた日本人有志主催のチャリティーイベントで集められたもの。学校はまだ休暇中でしたが、教員やその家族、その町に住む立教生も参加をしたイベントでした。
授業ではメッセージの書かれたカードを3つのグループに分けて和訳を始めました。直筆で書かれたメッセージを1文ずつ白板に書きながら、辞書を引いたり訳語を検討しながらその横に日本語訳を添えていきます。タイプされた教科書や問題集のテキストとは違い、読みにくい筆記体や難しい表現もありましたが、それがかえって生きた英語に接している実感を与えてくれます。「イギリスの人たちの思いを日本の皆さんに伝える重要な役割」というと少し大げさかも知れませんが、少なくとも今自分たちのしていることが何かの役に立つことを思うと自ずと真剣味も増してきました。各グループの和訳が白板いっぱいに出そろったところで、出来上がった訳を全員で少しずつこなれた日本語に訳し変えていきました。会ったことのない人たちからのメッセージなのに、こうして丁寧に1文ずつ日本語に訳していくと、その優しい思い遣りが一人一人の心の中にしっとりと染み入って来るようでした。
そのうちのいくつかを以下にご紹介いたします。
* * * * * *
親愛なる日本の皆さまへ
私はTVで災害のニュースと皆様のご苦労を見たとき大変ショックを受けました。
日本人の方々は忍耐強いのでこの苦境もきっと乗り越えられることと思いますが、私たちがここにいて、応援していることを忘れないで下さい。
世界中が皆さんの復興を応援しています。
UKより愛を込めて
*
私たちは日本の皆様に対して、地震が起きたことをとても気の毒に思っています。
私たちはお亡くなりになった全ての人たちにお祈りを申し上げ、日本がいつの日か再建されることを心から願っています。
*
すさまじい地震や津波によって被災された方々を思い、お祈り申し上げます。
日本に神様の御加護がありますように。