中学1年生の国語では、「ダイコンは大きな根?(稲垣英洋)」を読み、説明的文章の構造や指示語、接続語のはたらきについて学習しました。その後、1学期の締めくくりとしてハーフターム中の出来事を説明文にまとめるという取り組みを行いました。立教ではじめての学期を過ごした中学1年生にとっては、ハーフターム中の特別食や青空の下での食事、そしてドミトリー替えなど普段の生活とは異なる時間を過ごすことで、学期後半に向けて気分転換することができたのではないかと思います。自分の意見を伝えるうえでも、説明的文章の構造を学び、相手にわかりやすく伝える工夫を心がけることは重要です。今後、クラスや学校全体での活動の場が増えていくことが予想されますが、今回の取り組みやクラスメイトの作品を鑑賞するなかで学んだことをいかして、来学期からの学校生活を過ごしてほしいと思います。今回は生徒作品の中から5つを紹介します。
「世界初の70周年記念のお祝い」
世界には、たくさんの王様や女王がいます。今回は、イギリスの女王に関する「プラチナ・ジュビリー」について紹介したいと思います。
皆さんは「エリザベス女王」を知っていますか?エリザベス女王は、普通の女王ではありません。各国の王様や女王とは異なる凄い記録を持っています。実は、このエリザベス女王は、世界の王様や女王の中で最も最高齢である人物です。今年で96歳になるそうです。96歳には見えないほど元気で、女王の公務もしっかりこなしているなんてすごいですよね。そして今年は、女王に即位して70周年にあたる年になります。この祝い事を「プラチナ・ジュビリー」といいます。
70周年以外にも、エリザベス女王の即位記念はこれまでに5回行われています、即位から25周年、40周年、50周年、60周年、65周年のときに行われました。即位記念の名前はそれぞれ異なっており、25周年は「シルバー・ジュビリー」、65周年は「サファイヤ・ジュビリー」という名前がついています。「ジュビリー」という名前は「主君の生涯を称える」という意味なので、毎回変わらないそうです。しかし、この「ジュビリー」につく言葉は年によって異なります。例えば、今回だと「70年=プラチナ」というらしく、それで「プラチナ・ジュビリー」という名前になったそうです。宝石のような名前で美しいですね。
そして、なんとこの女王即位70周年の「プラチナ・ジュビリー」は英国史上初となるイベントです。そのため国中で大盛り上がりになることが予想されていました。イギリスだけではなく、世界中の国で取り上げられる話題となりました。アメリカやメキシコから、わざわざエリザベス女王を見ようとイギリスに来る人もいたそうです。この「プラチナ・ジュビリー」では、盛大なパレードがありました。例えば、1200人以上の兵士、200頭の馬、400人のミュージシャンが集まるパレードです。また、このイベントに合わせて記念のグッズなどが発売されていました。イギリスらしいティーカップや美しい5ポンド記念コイン、エコバックなどがありました。国から発売されている商品もありますが、各種の有名なブランドがこの「プラチナ・ジュビリー」のためにデザインした商品も多くあります。国民が考えた記念のケーキカットもあります。パレードが開催された4連休のロンドンは、とても混んでいてあちらこちらで、イギリスの旗やエリザベス女王の顔写真がメディアに取り上げられていました。これは、多くの国民がエリザベス女王の即位70周年を祝っている証拠ですね。
このように、「プラチナ・ジュビリー」は、英国初のイベントです。そのため、英国内に限らず世界中の人々がお祝いしていました。また、美しいデザインのグッズも多く販売されていました。私も家族へのお土産として買いたかったのですが、イベント期間中は立教英国学院にいたので、買えなくて残念でした。そして、エリザベス女王はまだまだお元気なので、女王即位記念式典の記録を更新するのではないかと思われます。どんなふうになるか、楽しみですね!