中学1年生の国語では、「ダイコンは大きな根?(稲垣英洋)」を読み、説明的文章の構造や指示語、接続語のはたらきについて学習しました。その後、1学期の締めくくりとしてハーフターム中の出来事を説明文にまとめるという取り組みを行いました。立教ではじめての学期を過ごした中学1年生にとっては、ハーフターム中の特別食や青空の下での食事、そしてドミトリー替えなど普段の生活とは異なる時間を過ごすことで、学期後半に向けて気分転換することができたのではないかと思います。自分の意見を伝えるうえでも、説明的文章の構造を学び、相手にわかりやすく伝える工夫を心がけることは重要です。今後、クラスや学校全体での活動の場が増えていくことが予想されますが、今回の取り組みやクラスメイトの作品を鑑賞するなかで学んだことをいかして、来学期からの学校生活を過ごしてほしいと思います。今回は生徒作品の中から5つを紹介します。
「大忙しなお引越し」
皆さんは日本の祝日や連休といえば、何を思い浮かべますか?日本には祝日や連休がたくさんあり、色々な答えを聞くことができる思います。「日本にいたときの」私だったら夏休みや冬休みを思い浮かべます。
先程の一文を読んで「日本にいたときの」と書いてあったため、疑問に思った方もいるでしょう。なんとなく想像できると思いますが、「日本にいるとき」と「イギリスにいるとき」ではかなり祝日が違ってきたり、宗教などの関係でお祝いの仕方も変わってきます。
例えば、あまり日本では祝わないけれど、有名な行事として挙げられるイースター祭。実はこれ、イエス・キリストが亡くなったあとに復活したことを祝う日なのだそうです。私が思うイースターは卵やうさぎが出てくるため、何かの本などが由来になっているのかと思っていました。とても不思議ですね。
話がそれてしまったので戻しますが、先程説明した「イギリスにいるとき」の私だったらハーフタームを思い浮かべます。ハーフタームとは、学期の真ん中にある一週間くらいの短い休みです。立教英国学院では、その間ホームステイをするか、自分の家に帰るというルールがありました。しかし、新型コロナウイルスの影響により、ハーフターム中も学校に滞在するということになってしまいました。そのため、お休みだとはいえ、少し忙しい時間を過ごしました。
今回は、ハーフターム中の行事の中で一番大変だったドミトリー替えについて紹介します。ドミトリー替えとは、名前の通りドミトリー(自分の部屋)を変えるという行事で、一学期に二回あります。聞いた感じ、「そこまで大変じゃなさそうじゃない?」と思ったそこの貴方。残念ながら小学生や中学生など低学年には特に辛いのです。特に辛い理由はずばり、時間帯です。ドミトリー替えがあるのは19時50分からです。一番早い就寝は小学生で21時半です。それまでに荷物を全て新しい部屋に持っていって、ある程度片付けなければならないのです。それではドミトリー替えの流れをひと通り見てみましょう。
まず、移動に備えて事前に全ての荷物をロッカーやベッドサイドボードなどから出します。その時に困ることが、荷物を部屋の通路に置いてしまうと、みんなが通れなくなってしまうので、できるだけ同じロッカーに固めて入れておくことが大事です。次に、お昼頃に新しいドミトリーとメンバーが発表され、その後は夜の移動に向けて最終チェックや離れ離れになってしまうドミトリーメンバーとのお別れの挨拶をします。そしていよいよ移動です。これはみんな同じタイミングで動くので、移動をするときにパニックになってしまい、すれ違うたびに大体の人が毎回「ごめんなさい」と言ってしまうのです。やはり荷物が多いため、部屋と部屋を何往復もしなければならず、私も一回の移動だけで数え切れないほど「ごめんなさい」と言ったと思います。移動を開始して一時間ほど経つとどの部屋も落ち着いてきます。その後は持っていった荷物を整理して、学年ごとに就寝です。
ひと通り見てみてどうでしたか?ドミトリー移動は大変ですが、ドミトリーやメンバーが変わると、お引越しみたいに気持ちもスッキリして切り替えができます。寮生活をしている学校特有の行事で面白いですね。