日本ブラインドサッカー協会とのオンライン授業

2022年11月30日に、日本ブラインドサッカー協会との体験型ダイバーシティ教育プログラム「スポ育」のオンライン授業を全校で行いました。日本ブラインドサッカー協会にとっては海外にある日本人学校とのオンライン授業は初めての試みであったとのこと。本校にとってもたくさんの気付きと学びがあり、大変貴重な機会となりました。障がい者への理解促進はもちろん、それぞれの個性の尊重やコミュニケーションの大切さなどを体験を通じて実感することができまいした。本校がキリストの教えに基づいた学校であることや日本とは違う環境下で暮らしていることから、生徒の反応や考え方にもオリジナリティがあったようで、生徒とブラインドサッカー選手・辻様との学び合いも充実したものとなりました。こうした経験を将来、社会へ向けて還元していってくれることを期待します。

当日、授業者を務めてくださった日本ブラインドサッカー協会・辻選手よりコメントをいただきました。

日本ブラインドサッカー協会の辻 一幸です。
この度はオンラインスポ育を実施させていただきありがとうございました。
初めて海外の学校に対して実施をしたので、少し緊張しましたが、ワークを実施していく中で、海外で生活しているからこそ身に付く考え方や発想に、驚かされる時間になりました。
私たちが実施している『スポ育』は、新型コロナウイルス感染症が流行する前まで、対面のみで実施していました。感染症拡大の影響により、対面で活動することが制限されてしまいましたが、『子どもたちが学べる環境を止めたくない。』という想いから、今回実施した『オンラインスポ育』が考案されました。オンラインでも私たちの想いが伝わるためにはどうすれば良いか、様々な試行錯誤をし、少しずつではありましたが、形になっていきました。あの時スタッフ全員が諦めずに考えたことで、現在では国内に留まらず、こうして海外の学校ともオンラインスポ育で繋がることができ、より多くの人に私たちの想いを伝えることができるようになりました。感染症の流行は決して良いことではありませんが、今思い返せば、もし感染症が流行していなければ、オンラインでの実施を考えることはなく、こうして皆さんと出会うこともなかったと思います。
物事の多くはポジティブな部分もあればネガティブな部分もあり、障がいも同様に、マイナスに捉えてしまうと『かわいそう』という印象だけで終わってしまいます。しかし、現に私は視覚障がい者になったからこそ、皆さんとこうして出会えたわけですから、障がい者になったことが、ネガティブな部分しかないというわけではありません。簡単なことではありませんが、どんな状況もポジティブに捉えることが出来るような世の中になっていくことで、『障がい者』という言葉がなくなっていくのではないかと思っています。
いつの日か、皆さん一人一人がよりよい世界をつくる存在になってくれることを期待しています。またどこかでお会いしましょう!
ありがとうございました。

当日、オンライン授業のファシリテーターを務めてくださった日本ブラインドサッカー協会・大山様よりコメントをいただきました。

日本ブラインドサッカー協会の大山湧です。

先日は、オンラインスポ育の実施、ありがとうございました。
私自信、海外の学校との実施が初めてでしたので、上手く進行ができるのか、海外で暮らしている皆さんにスポ育を楽しんでいただけるのか、不安な気持ちもありましたが、画面越しから見えた、皆さんの様子、実施後のアンケートの内容を拝見させていただき、楽しんでもらえた事を感じ、嬉しく思いました。また、立教英国学院の先生のご好意で、ビデオ上ではありましたが学校案内をしていただき、休み時間の皆様の様子や学校の雰囲気を伺うことができ、勉強になることもありました。この授業を受け、皆様には、コミュニケーションの大切さを知ってもらえたら嬉しいです。普段の生活で当たり前に伝わっていたことが、目を閉ざしたことで、伝える難しさを感じてもらうと同時に、一つの変化を加えるだけで、伝わることが出来ることも知っていただけたかと思います。自分の当たり前が相手にとっての当たり前ではないこと、人の数だけ当たり前が存在すること、そのことを知っているだけでも様々な人とコミュニケーションをとることが出来るのではないかと、私はこのスポ育を通して感じています。
今回感じたことを大事にしてもらい、今後の生活に活かしていってもらえると嬉しいです。
次回は、直接お会いできることを楽しみしています!本当にありがとうございました。