いよいよハーフターム。イギリスの学校は1週間お休みになり、それぞれ自宅でゆったりと過ごす期間ですが、立教の生徒たちは帰宅せず、いつもとは全く違った1週間を学校で過ごします。毎年11月第1日曜日に行われる「OPEN DAY」に向けての準備が本格的に始まるからです。勿論授業はありません。文字通り「朝から晩まで」OPEN DAYの準備に追われます。1学期から生徒会やOPEN DAY本部・係を中心に進められて来た活動の総仕上げ。沢山の苦労と、笑いと、衝突、努力、涙…を繰り返しながらクラスが、学校がひとつにまとまっていく1週間。その幕開けとなるのが「教室移動」、そして「ドミトリー移動」です。
午前中授業の後、昼食後から「教室移動」が始まりました。高校2年生の本部員の指示に従ってテキパキと生徒たちが机や椅子を持って校内を移動し、ほんの数時間のうちに各教室はガランとした大きな空間に早変わり。まだ何も描かれていない大きな白いキャンバスのような教室に、今度はロッカーや掲示ボードが係の生徒たちによって次々に運び込まれていきます。まだこのOPEN DAYを経験した事がない新入生たちもいつの間にか不思議な連帯感の中でスムーズに作業を進めていました。
作業着で忙しそうに走り回る生徒達の中にあって、制服姿で机を運んでいたのは赤ネクタイの高校3年生達。去年はOPEN DAYの原動力となって活躍した彼らですが、入試を控えた今年はこれから約1週間、1コマ90分の特別補習が始まります。移動先の教室で早速補習授業の予習に取りかかっていました。
夜は、「ドミトリー移動」。2学期も後半を迎え、気分一新、新しいドミトリーメンバーとの生活の始まりです。皆テキパキと自分の荷物を持って新しいドミトリーとの間を行き来し、ロッカーや引き出しに荷物を収めていきます。そして終わった人から教室に戻ってOPEN DAYの作業再開…
これから始まる1週間の為に、ドミトリーも教室も全てがこの日一日でいっぺんに変わりました。これから1週間、新しい気持で精一杯取り組んでいこうという決意は、この準備期間に欠かせないもの。そんな意気込みは代々自然に受け継がれ、今年の高校2年生も頼もしいリーダーとしてOPEN DAYを成功に導いていけそうな、そんな気配が感じられた1日でした。