ミセス・ギンバーの理科のご友人方へ  立教お茶の会

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「私の古い友人たちに日本の茶道を見せてあげられませんか」

4月が始まってまだ日が浅い頃、こんな問い合わせが舞い込みました。

差出人は、数年前まで立教でG.C.S.E.物理の教鞭を執っていらっしゃったミセス・ギンバー。ご自分の学生時代、共にアメリカに留学してサイエンスを学んだ仲間と同窓会を開くことになり、その折りに古巣の立教を訪問して友人たちに日本文化を楽しんでもらうことを思いついたのです。

 立教茶道部は、海外というなかなか思うようにゆかない環境ながらも、道具を揃え、JAPANESE EVENING やオープンデイなどのイベントを中心に、忙しい合間を縫って活動を楽しんでいます。今回の依頼は、良い機会の一つとなりました。

 茶道部が考えた当日のプランは、

1.茶席の流れを披露(デモンストレーション)

2.お客様に茶菓と抹茶を味わってもらう(点て出し)

でした。デモンストレーションでは、4月入学の中1生徒が点前を担当し一大イベントを盛り上げてくれることになり、さらに主客として、経験豊かな高2生徒がしっかりと場を引き締めることになりました。お客様の設定は2名。もう1名(次客)は、来校する英国人の方々から参加をお願いしました。約20名の方々が見ていらっしゃる中での披露は緊張を強いられるものでしたが、ちょっとした手違いもありながら、デモンストレーションは滞りなく終了しました。

 点て出しには、茶道部員ほぼ全員が参加しました。衝立の向こうできれいに抹茶を点てる生徒、お客様にお菓子を配る生徒、できあがった抹茶を配る生徒……抹茶を点てるのも、お菓子や抹茶を配るのにも、私たちが普段知る日本文化のマナーが自然に茶道の世界に生きています。たとえば、相手にお茶碗やお菓子の正面が向くように渡すこと。本やハサミを渡すときにも、相手に使いやすいように渡します。それが「正面」です。また挨拶として一礼すること、これも普段自然に実行しているマナーの一つです。「茶道」という言葉で表現するものの、作法を通して、私達の中に根付いている日本らしい振る舞いというものを改めて考える機会になっているのではないでしょうか。抹茶の点て方や配り方の練習を通して、生徒の心にそういった発見があったのではと思います。練習の甲斐もあって、スムースに点て出しは行われ、抹茶とお菓子を楽しんでもらうことが出来ました。

会の終わりには、ミセス・ギンバーから感謝の言葉をいただきました。

帰られる英国人の方の中には、会場となった広間の隅にある剣道具に興味を示され、「あれは何?」「君たちは剣道できる?」「次は剣道をぜひ見たいな。」と仰ってゆかれた方もありました。

部活動は練習を通じて鍛錬の場所となりますが、試合やイベントはより一層向上してゆく良い機会となります。ミセス・ギンバー、お友だちの英国人の皆様、すばらしい機会を有り難うございました。また立教にいらして下さい。

Mrs.Gimber and friends, thank you very much for coming to Rikkyo School.  We had an enjoyable time with you.  We look forward to seeing you again.