立教に「春」が訪れる
「先生、今年のブルーベル見学はいつですか?」
「そろそろブルーベルは見られますか?」
「まだ早いんじゃないかな。」
「来週くらいだね。」
毎年4月も終盤にさしかかると、こうした児童生徒と教員のやりとりが聞こえてくる。立教ではお馴染みの光景である。本校では、広大なキャンパス内に自生している「ブルーベル」を4月の終盤に全校生徒で見に行く学校行事がある。森の中を歩くため、児童生徒も教員も、「それ用」の服装に着替えて出かける。
ぬかるんだ道の対策として長靴、生い茂った木々でかぶれたり、ケガをしないための長袖長ズボン…こうした入念な準備にブルーベルは毎年応えてくれる。森までの数分の道のりは遠足気分でワイワイ賑やかだが、一歩森に入ると途端に児童生徒はブルーベルに心を奪われてしまう。
「きれい」と言いながら、何枚も何枚もお気に入りの写真を撮ろうと奮闘している。こうした様子を見ていると、今年もブルーベルの美しさを満喫できたようだ。束の間の休息に、自然の中で心を落ち着かせる、そんな時間は立教だからこそ味わえる醍醐味なのかもしれない。