12月2日、終業礼拝の前日、毎年恒例のキャロリングが行われた。この行事は、学校の近くにある高齢者向け居住施設、Elmbridge Villedgeに住む方々に、クリスマスソングや聖歌の歌声をプレゼントするものである。全校生徒がバスで移動し、舞台の上から観客の方々に十数曲にわたる曲目を披露する。年に一度のこのイベントをとても楽しみにして下さっているElmbridge Villedgeの方々も沢山いるということで、いい歌声を聴かせたいと今年も聖歌指導を中心に歌の練習を頑張ってきた。
聖歌指導というのは本校の礼拝を支える重要な役職である。ソプラノ、アルト、テノール、バスの4人からなり、高校2年生の3学期からキャロリングの日まで働いてもらう。彼らは毎週日曜日の主日礼拝の後に「こんにちは、聖歌指導です。」という挨拶から始まって、その週に歌う新しい聖歌、少し難しい聖歌の練習の指導をする。毎日の礼拝の歌声の善し悪しは彼らの手にかかっているのである。
今年の聖歌指導は元気いっぱいの4人だった。毎週の挨拶も、「こんにちは、聖歌指導です!!」と、「!」マークが2つはついているような元気の良さだった。そんな彼らがキャロリングに新しく選んだ曲は、『雪だるまつくろう』。ディズニーのアニメ映画、『アナと雪の女王』で歌われる楽しい曲である。楽しい曲を、楽しく指導。そんな雰囲気の中で、キャロリングの練習は行われていた。
そして迎えた本番。『神にはさかえ』『Frosty the snowman』『White Christmas』『もろびとこぞりて』『サンタが町にやってくる』『Happy Christmas』『みつかいの主なるおおきみ』『Carol of the Bells』『荒野のはてに』…そして『雪だるまつくろう』。この1年、礼拝でオルガニストをつとめた高校3年生による軽やかな伴奏、低学年の可愛らしい声、そして高学年の安定した声。全校生徒それぞれの力が合わさって作り上げられた素晴らしいパフォーマンスだった。途中かけ声が入ったり、舌を鳴らしたり。様々な工夫に富んでいて、観客の方々もとても楽しそうに聴いていた。最後に2曲、『Last Christmas』『Twelve Days of Christmas』を歌ってキャロリングは終了。キャロリング中、楽しげに口ずさむ観客の方々も沢山みられた。
終了後、Elmbridge Villedgeの方が「先生たちはこのような素晴らしい子供たちを誇りに思っていることでしょう。」とコメントして下さった。そのようなコメントをいただけてとても嬉しく思う。そして「もちろん、その通り。」と思った。みんなが楽しい気持ちになれるキャロリング。歌を一生懸命に歌った児童生徒、オルガニスト、そして聖歌指導の4人、楽しい時間をどうもありがとう。