帰寮日翌日、始業礼拝の日の午後、小学生は早速に学期最初の外出をしました。
隣村のクランレーには4つの教会がありますが、そのうちのひとつ、英国国教会のセントニコラス教会の礼拝に、立教英国学院の児童生徒は時々出かけています。小学生は、第1と第3日曜ののファミリーサービスに参加していますが、2学期からはそれに加えて、第2日曜の午後の「Messy Church」にも参加することにしました。担任はすでに1学期に2回ほど活動に参加し、教会の担当チームとメールなどで打ち合わせをしてきました。
「Messy Church」は日本語に訳すと「散らかった教会」でしょうか?体を動かす活動やクラフト、ゲームなどのワークを通して、毎回違ったテーマで聖書を学ぶサービスです。子供から大人まで、年齢を問わず参加できる日曜学校という感じです。
今回のテーマは創世記です。事前学習として、本校の與賀田チャプレンに創世記のお話をしてもらってから出発しました。
アクティビティーは、教会ホールでの、虹色の大きなパラシュートをみんなで上へ下へとバタバタする活動から始まりました。6歳くらいの小さな子から60歳を過ぎたボランティアの方々まで、参加者は年齢も性別も様々です。そんな中に本校の小学生9人と先生方2人も加わりました。「ハイ、ではこれからパラシュートの中にボールをたくさん入れますからね。青いのは空、黄色いのは大地、みんなで黄色いボールを落として青いのだけをシートの上に残してね。」「わーっ!!」と一斉に子供達が丸いパラシュートシートを持ち上げたりひっぱったりし始めると、大きなホールの中空に青と黄色のたくさんのボールが飛び交い歓声が上がります。最初の緊張も何処へやら、子供たちはもうすっかり打ち解けることができたようでした。この日のテーマである天地創造の7日間に、まず神様は光と闇とを作り、2日目には空と海を創造された…、それをパラシュートとボールを使って表現をした、というわけです。
パラシュートで打ち解けた後は天地創造のそれぞれの日をテーマにしたテーブルを回りながら、ボランティアの方々が工夫を凝らして用意してくれた様々な遊びを楽しみました。初めのうちは何人かで固まって移動していた子供たちも、少しずつ自分の興味でテーブルを周り始め、気がつくと英語ネイティブの子供たちと混ざって一人で係の人の説明を聞いている子どもも!!「言っていることわかるの?」と聞いてみたら、「んー、よくわからないところもあるけど、でも楽しい!」一生懸命係の人の説明を聞きながら活動をしている子供たちがとても逞しく思える瞬間でした。
その後は別の部屋で簡単な礼拝に参加をして、最後は活動を一緒にした人たちと夕食をいただきました。難しいお話はまだまだ出来ないけれど、「どのくらいイギリスにいるの?」「3ヶ月」「学校は楽しい?」「ええ、とっても!」… 片言の英語ながらなんとか気持ちが伝わった!という小さな喜びが、子供たちの表情を生き生きとさせていたようでした。テーブルや椅子などの後片付けを手伝って、「頼りになりますね、ありがとう!」と感謝されたことも嬉しいことでした。今回のリーダー、アリソンは、聖書を学び、説教師でもあり、長く教会のYouth and Chidrenの活動を支えてきた女性ですが、また同じメンバーで来ますね、と伝えるととても喜んでくれました。
今学期も地元の人たちをはじめ、たくさんの、イギリスの人たちとの触れ合う機会がもてるよう、小学部の外出を計画しています。子供たちが、自分の家族や友達、学校という身近な世界から、自分たちの生活に関わる地域や地域に暮らす人々、社会活動などに視野を広げていって欲しい、これが小学部教員の願いです。