2学期のアウティングは高等部3年生にとって最後のアウティングであり、特別なものです。
午前中はKew Gardenを訪れました。Kew Gardenは王立の歴史ある植物園で、ロンドン郊外にありながら広い敷地をもち、4万種類以上の植物が育つ世界最大の植物園で、2003年に世界遺産に登録されています。皆Instagramが好きな高校生らしく、記念写真を撮り続けていましたが、それだけではなく、熱帯植物用のガラス張りの温室を見学したり、日本の古民家をそのままもってきたという竹林スペースに行ったり、「自分のドミトリーに置くんだ」と言って、ハエなどを獲る食虫植物を買う生徒がいたりと、有意義な時間を過ごしました。
午後は恒例のロンドン・アイへの乗車です。クラスごとにひとつのボックスに入り、20分かけてロンドンの街並みを眺めます。何度も訪れたテムズ川も、ナショナルギャラリーも見えますが、皆でくるのはこれで最後と思うと感慨深いものがあります。
皆で記念撮影をして思い出を作りました。
グループ行動と夕食の後は、こちらも高校3年生は恒例のミュージカル「オペラ座の怪人」の鑑賞です。演技も演出もイギリスのミュージカルで最高峰ですが、ストーリーが非常に難しく大人向けです。その学年により、「とても面白かった」と帰りのバスまで談義が続く場合と、「全然分からなかった」となる場合があり、今年の3年生はどうかな、と気にしていましたが、この学年は前者だったようです。劇の途中に入るブレイク時間には、「あれはこんな意味だね」と語り合う様子が見られ、「シャンデリアの演出がすごい」「曲目がいちいちすごい」と、細部まで真剣に観てくれた様子でした。仲間と買い物や遊びに行くのも楽しいですが、やはりアウティングではイギリスの社会に触れ、さまざまなことを学び取ってほしいと思っています。そういう意味でロンドン最後のアウティングを楽しんでくれたこと、またそういった楽しみ方ができるようになったことを嬉しく思いました。
学校に帰ってきた時には夜の12時を回っていましたが、歌うことが好きな何名かの生徒たちが「オペラ座の怪人」の曲目を歌いながら、楽しそうに寮に帰っていきました。