夏になると、太陽の下では、何もかもが明るく輝いて見えるのはなぜだろう?
野の緑も木々も花々も、春に芽吹いた自然が盛りをむかえるからだろうか。
それとも遠く青い空が、たとえようもなく澄み切っているから?
夏の太陽の光は、すべてを明るくする不思議な力がある。
夏に晴れた日の、すべての美しさと言ったら言葉に尽くせない。
馬上から臨む、風景の広さ、かがやき − 何もかもが光を放って、世界に歓声をあげたくなる。
馬に乗って散歩ができる夏の一日は
愛おしいほど美しくて、「ああ、なんていい日なんだ」という言葉しか出てこない。
思わず馬の背でねころんでしまうよ。
生い茂った夏草が刈られて、草の香りを放つ。
若葉が生えそろって、木々がながーいアーチを形作ったところなんて
馬と共に行進しただけで、なんだか緑につつまれた気分。
草むらの向こうに広がった農地では、トウモロコシの幼い芽が
ゆるやかな幾何学形を描いて、それだけで目に楽しい。
木陰からパッと飛び立つ鳥影が、鷹であったりするんだよ。
そうそう6月といえば忘れちゃいけない、シャクナゲの季節。
野生のシャクナゲがたくさん咲いて、あっちもこっちも
渋いピンク色の花で飾られた茂みに囲まれる。
まるで桃源郷を見たかのよう。
心なしか馬も機嫌がよさそう。
こんなにすばらしい日は、馬だってワーッと叫んで走り出したくなるにちがいない。
夏はたくさん葉が生い茂って、絶好のつまみ食いシーズン。
つまむと騎手に叱られるんだけど、夏はすばらしいと知っていて、
ひょっとしたら楽しみにしているのかもしれない。
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