2学期最初の2週間の週末を利用し、2つのサマープログラムの報告会が行われました。
ひとつはケンブリッジ大学で行われた2017 Cambridge UK-Japan Young Scientist Workshop、もうひとつはUCL-JAPAN Youth Challenge 2017です。どちらもイギリスの最高峰の大学で開催されるもので、日本やイギリス全国から集まった高校生が、様々な人々と共同研究をしたり、ディスカッションをしたりします。そのため、語学力はもちろんのこと、専門分野に関する知識や高いコミュニケーションスキルが求められます。本校から参加した合計6名の生徒は、学校の代表として自分の力を総動員してプログラムに取り組みました。
そして、その報告会。これも本校にとっては重要なイベントです。発表者にとっては、「プレゼンテーション能力」という、大学での学びに必要となるスキルを磨く機会となります。全校の児童生徒の前で自分たちの経験を発表するので、とても緊張することはもちろんのこと、小学校5年生から高校3年生までいる幅広い年齢層にわかりやすい発表を心がけなければなりません。そのために、2学期が開始した直後から、毎日放課後にパソコンの画面と向き合い、夏の経験をまとめ、資料を作り、準備を重ねてきました。
2日に分かれて行われた発表は、やはり学校を代表するにふさわしい、堂々としたものでした。何より、生徒各人がこれらのプログラムを通して、多くの経験をし、成長したのだということが伝わってくる発表でした。
自分の取り組んだ内容に関することだけでなく、「大学で研究することについてのイメージを持つことができた」「自分が大学で学びたい分野が明確になった」といった将来に繋がる話や、「普段からディスカッションを積極的にするべきだと思った」「英語をもう一度しっかり学ぼうと思った」といった自分の課題に対する気づきについて述べることもできました。そして何より嬉しかったのが、ある生徒が言った「一生の友達ができた」という言葉です。ひとつのことに一緒に真剣になることができる仲間、志を同じくする仲間がいれば、学生生活はとても素敵なものになります。それをこれらのプログラムを通じて、しかも国際的に作ることができたことは、参加者にとってとても大きな経験だと思います。
どちらの発表会も、最後には質問タイムが設けられました。
発表で語られることと真剣に向き合わないと、的確な質問はできません。こちらは聴く側にスキルが求められます。多くの質問が飛び交ったというわけではありませんでしたが、複数の生徒達から質問がなされました。
発表した仲間に、「質問」という形で応える。そしてその「質問」に真剣に応える。その過程を通して物事をより深く掘り下げていく。こうしたやりとりができるようになれば、グローバル化が進む社会の中でも、互いを尊重し、高め合いながら活躍していくこともできるでしょう。
2つの発表会を機に、多くの児童生徒が、自分もいつかプログラムに参加したいという思いをもち、日々の努力へと結び付けてくれることを願っています。