まず始めに訪れた場所は国会議事堂(The House of Parliament)。
ガイドの方に着いていきながら、幸いにも上院、下院ともに見学する事ができ、純金で装飾されたきらびやかな上院の議場と質素なつくりの下院の議場を見比べる事ができました。
建物の中は単に会議場があるだけではなく、王室や政治家の大きな絵画が飾ってあったり、
英国の長い歴史の伝統が今も受け継がれていたりと、説明を受けると興味深い点がたくさんあり、
特に世界史を勉強している生徒にとってはよく聞く名前が随所に現れ、説明により耳を傾けていました。
「ここは、パーシヴァル首相が暗殺された場所さ!」
「この上院のソファの赤の色はね・・・」
「今年はダイアモンド・ジュビリーがあったけど、イギリスで一番長い王は誰?」
「下院のこの空間は投票の時に賛成の人々が集まるところでね・・・」
イギリスの王室と議会の歴史や関係について、また現在の普段の様子なども詳しく説明を受け、
最後は生徒たちからの質問に答えていただき、とても貴重な見学ができました。
国会議事堂を後にし、向かったのはテムズ川沿いにあるロンドンアイ。
ロンドン市街を一望できるこの大観覧車はひとつのカプセルにみんなで(最大20人)乗れるようになっていて、
出掛ける前からとても楽しみにしていたものの一つです。
お昼ごろの明るい時間帯で、空が晴れ日が差し、頂上からの眺めは絶景、生徒たちはみなその景色を目に焼き付けていました。
昼食をとったあとは大英博物館へ向かいます。
ここでは日本史を勉強している生徒を中心に、日本絵画の修復、保存作業をしているこの博物館に附属の部署を見学しました。ここで働いている日本人の方に修復、保存の目的やその方法などの説明を受けながら、他でもあまりみられない作業場での様子を知ることができました。修復の種類や作業の地道さ、なかには何年もかかるものがあるなど、みな始めての体験に感動したようすでした。
朝早く出発したはずがいつの間にか辺りも暗くなり、夕食をとった後、残るはミュージカル「オペラ座の怪人」。
高校三年生は毎年これを鑑賞する事が恒例となっており、去年から楽しみにしている生徒もいます。
オペラ座で次々におこる怪事件、主人公のヒロインへの想い、そして切ない結末、それらが演技や言葉、歌で
表現されていく、もう何年も公演が続いている名作です。
物語中の出来事や心情をひきたて演出していく音楽、心を表現する歌にすっかり魅了されていたようすでした。
高校三年生にとってはこれが立教英国学院での最後のアウティングでした。
生徒たちはみな精一杯楽しいときを過ごしていました。