シャクナゲ Rhododendron

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5月に入ると、校内のシャクナゲの花が咲き乱れてくる。校内の森の中にも紫色の花を付けた野生のシャクナゲが見られるが、今回紹介したいのが、ウエストハウス、音楽室ノースステーブルの横にある小さなガーデンだ。中央に大きな樫の木があり、それを中心にシャクナゲの木が植えられている。

渡英前、縣康元校長先生に、昔立教に英国空軍の飛行機が墜落し、その後から、赤いシャクナゲの花が咲くようになったんだよと教えられたことがあった。立教には多くの歴史があり、これもその一つだ。実は第2次世界大戦中、ここサリー州、ダンスフォールド飛行場からドイツに占領されていたフランス、シェルブールに向かって多くの爆撃機が飛び立っていった。

不幸なことに、立教上空を旋回していた2機の爆撃機が衝突し、8名の飛行士の命が失われた。1機はこのウエストハウス前のガーデンに墜落し、もう1機はガーデンハウス前のフィールドに墜落した。この慰霊のための、メモリアルガーデンが実はこのシャクナゲが植えられている庭なのだ。

昨年、8月31日に、英国各地から、遠くはニュージーランドから、家族とその関係者100名ほどがここ立教の地で再開を果たした。75年ぶりに亡くなられた飛行士のための慰霊の礼拝があり、記念碑も建立された。

今ここに咲き乱れるシャクナゲを見ながら、その美しさに感動しつつも、ここ立教の地で世界の平和のために貢献をした方々に想いを馳せたい。