UCL Japan Youth Challenge ②

UCL Japan Youth Challenge ② UCL Japan Youth Challenge ② UCL Japan Youth Challenge ②

 今回の夏の10日間は、私にとって大きな挑戦だった。一学期の最初に参加希望を表明した後の日英両言語での面接にはじまり、最後の修了証書授与式でのスピーチまで、私は自分の持つチャレンジ精神と勇気、活力を今までにないほど発揮して臨んだと思う。

 この10日間、私は良くも悪くも様々なアドバンテージを感じながら、なんとかついていこうと必死に食らいついていった。サマースクールが始まる前から参加校のリストやpadletの自己紹介をみていて、日英ともにトップクラスの本当に優秀な学生が集まってくることは予感していたが、いざ実際に始まってみると初日から志の高さや思考力の違いを全身にぶつけられ、正直最初の2日間は圧倒されてしまっていた。

英語力も総じて高く、ネイティブレベルのスピードで話されると全く聞き取れないこともしばしばあった。それでも最初の2日間は立教開催だったこともあり、ホストとしてしっかりおもてなしをしなければならないという一種の誇りのようなものがあったため、あらゆるところに気を使って周りをよく見た立ち回りをしたつもりだ。

その甲斐あってか、他校の参加者や引率の先生方にも顔や名前を覚えていただくことができ、その後の交流へと繋がるいいスタートになったように思う。

 立教を発った後は世界有数の大学として名高いケンブリッジ大学で有意義な時間を過ごした。着いたその日にあったフォーマルディナーでは、日本人が固まっているエリアからすこし距離があるところでイギリス側参加者の女子の隣で食事をしたため、英語のみで会話した。

慣れないシチュエーションで知っている語彙も多くない話題が続く会話で、こちらも適切な言い方が見つからず言葉に詰まってしまうことが多々あったが、相手もいじらしくなることなく、こちらの言いたいことや言葉を引き出すように汲み取ってくれる献身的な態度だったため、嫌な思いをせずに貴重な体験ができた。

今回の参加者は日英ともに、このような常にどこか余裕を感じさせるスタンスの人が多く、それがプログラム中も言語の壁をうまく乗り越える手助けとなっていたのではないかと思う。イギリス側にも日本語勉強中の人が多くいて、互いに言語の壁は感じていたようなので、このように安心して外国語を喋れる雰囲気が共有されていたのは、心地よい挑戦環境を形作るうえで必要不可欠だったのではないだろうか。

そういう意味でも、今回は参加者としてサマースクール成功のために貢献できたと思う。

 その後のUCLではひたすらレクチャーやディスカッションに臨む日々が続き、一コマの長さと内容の難しさ、自分の実力不足などに精神をすり減らしており、疲れも溜まっていた。

それでも毎日一回は手を上げて発言したり質問することを徹底していた。

それがプログラムに主体的に参加しているというアピールにもなると思っていたし、先生方からの期待とプレッシャーも感じていたため、どんなに理解できないレクチャーだったとしてもなんとか切り口を見つけ、自分の知識につなぎ合わせて言語化することを意識した。

結果的にそうすることでレクチャーが終わったあとの手応えや心持ちが段違いになった上、何より学びを深められたことが一番の収穫だった。

またレクチャーが終わったあとも友達との話のタネになったり、他に質問していた子たちと情報交換をするきっかけづくりにもできたので、妥協せずに突っ込んで良かったという感想だ。

 私は元々常に発言するようなタイプではなかったため、今回のように存在感を出し続けることは慣れていなかったが、プログラム中は謎の自信と無鉄砲さが自分の中にあり、少々ハイになっていたこともあって不思議と思い切った行動ができた。

立教生のなかでもH2は一人で不安もあり他の参加者に対しても尻込みしそうになったが、「当たって砕けろ」精神で一歩を踏み出して本当に良かった。

最後に振り返ってみて、ミーティングやスピーチでも言ったように、自分のポテンシャルや可能性に気づけたことや、コンフォートゾーンを広げられたこと、そして何よりこれから先世界でやっていくことに対し少し自信がついたことなど、とても通常の10日間では得られないものをたくさん得た。今回のプログラムを通した自己評価は、かなり高いプログラムに参加できたことを本当に感謝している。

(高等部2年女子)