ふと、思う。

ふと、思う。

夏。28度、いや、それ以上かも分からない。とにかく暑い。イギリスなのに。そんな愚痴を吐く。朝からしていた勉強も集中が切れてしまった。一休みと団扇片手に空を眺めた。ふと気付く。そういえばイギリスで過ごす夏はこれが最後なのだと。あぁ、もう4年目になっていたのか。 特に立教の3年間は早かった。高校1…
与えられたもの

与えられたもの

ふと目線を上げ、見慣れた白い文字盤をぼんやりとした意識の中確認する。時刻は午後11時40分。いつからだろうか、一日が終わる度に、「あぁ、また終わってしまう。」と感じるようになったのは。 この頃、誰もが知識としては持っているであろうごくごく普通のことに、実感とともに気付きつつある。自らを取り囲む…
Cambridge and UCL summer workshop 報告会

Cambridge and UCL summer workshop 報告会

9月17日と18日に、summer workshopに参加した生徒からの報告会が行われました。まず9月17日には、7年目となるCambridge大学で行われたScience workshopに参加した3名の生徒が発表しました。世界トップの大学で行われた特別なプログラムに参加して、英国人高校生、日本か…
お先真っ暗受験デイズ

お先真っ暗受験デイズ

虚無感。僕の高校最後の、高校3年生としての夏休みを振り返るなら、この一言に尽きる。 受験生の夏休みは天王山と呼ばれている。もちろん僕は夏休みの間、天王山を登っていた。いや、登っていたつもりだったかもしれない。なぜならいくら登っても登ってもまったく山頂が見えてこなかったのだ。そうして時間が過ぎて…
小学生、Brightonへ外出。UFOのようにも見える最新展望タワー i360に乗りました!

小学生、Brightonへ外出。UFOのようにも見える最新展望タワー i360に乗りました!

2学期が始まって一週間が経ち、雨雲が去って爽やかな秋晴れとなった日曜日の午後、小学生はBrightonへ出かけました。 立教から南へ約1時間、イギリス屈指の海辺のリゾートBrighton、お目当ては、今年の夏休みにオープンしたばかりの展望タワー、i360です。「24枚のイタリア製のガラスで作られた乗…
晴れやかな顔、今学期も頑張るぞー!英語科フィールドワーク at Godalming

晴れやかな顔、今学期も頑張るぞー!英語科フィールドワーク at Godalming

夏休みが終わって9月も中旬を迎えるが、イギリスでは珍しく暖かな日が続く。この日も快晴、少し汗ばむくらいの陽気の中、中学部1年生と2年生は英語科フィールドワークに出かけた。 目的地はGodalmingという町。1学期から定期的に何度もフィールドワークを行っているが、ここは今回が初めて。タイタニッ…
久しぶりのロンドン

久しぶりのロンドン

 サイエンスワークショップに参加する私を含めた四人は、リンネ学会、王立研究所、梶田先生の特別講演に訪れるべくロンドンに外出しました。  リンネ学会とは、スウェーデンの博物学者カール・フォン・リンネに由来し、現存する世界で最も古い博物学の協会です。「自然選択説による進化論」は、リンネ協会の会合で初め…
「イタダキ」

「イタダキ」

 僕の前には多分、今まで生きてきた中で打ち当たった一番高い壁'高校受験'が、その太い胴体を堂々とかまえて聳え立っている。どれ程の高さなのかなど、見当もつかない。その高さ、険しさに圧倒されて一歩後ずさりしながら考えた。  僕の正面には、地底から山を貫いて空に打ちつけられたくぎのような岩が見える。…
貴重な体験

貴重な体験

七月四日、僕たちはノーベル物理学賞を授与された梶田先生の話をロンドン日本大使館で聞きました。ただその日に話を聞くだけでは話の内容が良くわからないと思い、僕たちは梶田さんがノーベル物理学賞を授与されたスーパーカミオカンデとニュートリノについて調べることにしました。 正直に言って調べる前はどうせ話が難…
「泡沫の美」

「泡沫の美」

 毒々しいくらいの真紅に染まり、剥き出しになった「ソレ」を前に、私は心を奪われていた。  「ドン。」  大きな爆発音。ようやく我に返り視線を上げる。そこには絶えることなくつぎつぎと夜空に咲き乱れる満開の花々。咲いては散り行きそして一瞬にして全てを出しきる。微かな火薬の匂いと共に今年も美しく、盛大…