立教英国学院の3学期が9日に終業し、いよいよイギリス現地の学校へ、一週間の短期留学体験が始まりました。初日のフォレスト・スクールに参加した中3生から、もう一つの体験記を全3話でお送りします。今回は初めて行った授業で、肩透かしを食った体験談。
【 The Forest School もうひとつの初日体験記(第2話) 】
レセプションではまずこれからの一週間ともに授業を共にするバディを紹介され、それだけで手続きが終わった。担当の先生は去っていき、バディはもう一時間目の教室に案内してくれている。あまりにも早く物事が進むので、自分が見ている世界がタイムラプスのようだった。どうやら自分の学校とここは時間の流れが少々違うようだ。考える間も無く、僕たちは散り散りバラバラになった。
学校へ通じるドアを開けると、そこでは生徒の大移動が目の前で起こっていた。狭い廊下を、明らかに立教英国よりも多い人数の生徒がそれぞれの教室に向かっていく。自分もその波にのまれ、バディに必死についていく。中庭を突っ切り、何枚ものドアをくぐり、やっとのことで1限目、地理、英語で言うとジオグラフィーの教室にたどり着いた。
ここでやっと思っていたような学校の生活に戻れる、と腰を下ろしたのもつかの間、さっそく不測の事態に見舞われた。てっきり僕は自己紹介か何かをクラスの前でするものだとおもっていた。だから前日何をしゃべろうか、少しは決めてきていた。だが授業は僕を無視するようにさっさと先生の話から始まり、プリントが配られ、問題を解き、あれ、おかしいな、自己紹介は? と思ったときには、授業は完全に普段のものになっていた。授業は面白いし、ためになる。認める。だが完全に無反応のまま1限が終わることに僕は、まだ1限なのに脱力感を覚えた。
新たな発見:こっちの学校は忙しすぎるのか、短期留学生であっても相手にしてくれない
2限の授業は英語で、もちろんこちらでも相手にされない。さらに拍車をかけるように、授業はただ本を朗読するだけという何とも単純なものだった。幸運なことに、本のレベルは僕でも読めるものだったので理解はできた、が、単調な授業に僕はだんだん飽き始めていたので、強烈な眠気と戦わなければいけなかった。
あと少しで眠りの闇に落ちる!というところで2限が終わった。”この後は40分のブレイクだよ”というバディの案内とともに僕たちは中庭に出て行った。ブレイクというのは名の下で、実際はカオスであった。そこまで広くないアスファルトの中庭に生徒全員が集まるため、人口密度は原宿並み。
(中学3年生)
(第3話に続く)