彼らのバスケットボールは本当にかっこいい。スカイウォークからのスラムダンクを決めるマイケル・ジョーダン。ノールックパスのマジックなど、見ているこっちが夢中になってしまうプレーがNBAにはつまっている。
僕は今、バスケットボール部に所属している。バスケットボールを始めたきっかけは彼らのプレーだった。YOUTUBEの「あなたにおすすめの動画」の欄に出てきた「NBA神業プレー集」。最初は興味があってちょっと見てみるだけのつもりだった。最後まで見終えたとき、興奮が収まらなかった。自分が遊びでやったバスケットボールとは明らかに違った。プロとただの遊びというだけではない違いが感じられた。基礎だけでは到底できないインスピレーションあふれる数々のプレーは僕を感動させた。すぐに友達を呼んでバスケットボールをしにいった。まず彼らのプレーを真似してみる。もちろん失敗した。友達にも笑われた。仕方がないのでシュート練習から始めた。何本か打って1本入ったとき、快感を覚えた。そして気づくと基礎練習は楽しいものとなり、僕はバスケットボールが大好きになっていた。ドリブルのドラムのような音から、ボールが指に吸い付く感覚、そしてシュートが入るとクラゲのように動くネット。その全てがかけがえのないものに思えた。
それから半年以上が過ぎ、バスケットボールの試合で初めてシュートを決めたとき、心の底から叫びたいほど嬉しかった。
彼らの偉人伝には、天才は99%の努力と1%の才能で作られると書かれている。そして、彼ら自身がそれを体現している。僕が彼らから学んだのは決してバスケットボールのおもしろさや技術だけではない。努力して何かを摘み取った瞬間の喜びだ。
(高等部1年 男子)