今年のオープンデイにも、父と母は来てくれた。両親が立教に来るのは年一回で、その時がオープンデイだ。
今回は、妹に
「ママ来てるよ。」
と言われ、会いに行くと、母は涙目だった。私まで目がジワジワして鼻がツンとした。その母の涙はうれし泣きなのか、悲し泣きなのか、感動した涙なのか分からない。妹を小学生のうちから寮にいれて後悔したが、妹が元気にしている姿を見たり、私が日本でしてきたことを捨てて、この学校に来たという決断に、不安があったが私を見て安心したのかな、と思う。それとも、いつも父が仕事の時は家で一人で寂しいから、私たちに会えて嬉しかったのかなと思う。
母を見て、私はこのまま一緒に帰りたいと思ったが、愛してくれているんだと思ってうれしかったし、今以上に妹の面倒を見たり、勉強も生活も人づきあいも頑張らなくてはと思った。
父は、恥ずかしいのをよく隠すので、会った時は「元気か?」としか聞いてこなかったけれど、すっごい笑顔だった。私が食堂でお客様を接待しているのにもかかわらず、私のチーズケーキを買うわけでもなく、会いに来てくれた。毎回長時間居座っていて、少し迷惑だったけれど、嬉しかった。
私も父に性格が似ていて、言葉で伝えるのは苦手だけれど、父のおかげでこの学校で充実した日々を過ごせているので、感謝しなくてはいけないと思う。だから私も人を大切にして愛したり、もっとこの学校で習得したり、結果を残したりしたいと思う。
(高等部3年生 女子)