私はこの夏休み、一週間携帯を使わずに過ごした。親戚の家で過ごしている間に故障してしまい、修理するまでに時間がかかったのだ。私は特に自分が携帯に依存しているとは思っていなかったし、少しの間くらいなくても困らないだろうと思っていた。けれど、それは間違っていたようだ。
まず、暇な時間を潰すものがない。時間を潰そうという考えは良くないのかもしれないが、電車で一人の時などに、周りの乗客がスマートフォンをいじる中、本を持ち歩いている訳でもなく広告を眺めているのは何となく虚しく感じた。今ではすっかり本を読まなくなってしまった私だが、今思えば小学生の頃は本が大好きで、毎日読むのが楽しみな程だった。高校生だし勉強など色々あるから、と思っていたが、考えてみれば本を読まなくなったのはスマートフォンを使うようになってからだ。
また、誰かから連絡が来ていないかも少し気になってしまった。今時の中高生は急ぎの連絡ではなくてもすぐに返信することが多いので、あまり遅れると相手も気にするかな、などと考えていた。SNSが普及してから出来た友達は電話番号もメールアドレスも知らないことが多く、普段はアプリで済み便利なのだが、こういう時に連絡手段がなくなるのは盲点だった。
携帯に依存していないというのはただの思い込みだったのかもしれない。とても便利なので使うのを辞めようとは思わないが、本を読む習慣がなくなったことやアプリで全てを済ませていたことを考えると少しやり過ぎだったのだろう。便利な機械だからこそ、程よく頼れるように自分で調整することも必要なのかなと思った。
(高等部2年生 女子)