僕たち高校2年の4人は岡野先生の引率でリンネ学会を訪れました。入り口には最近よく会う立教大学の庄司先生が待っていました。
リンネ学会の一階ではダーウィンについての話などを聞きました。その話の中にはリンネ学会に飾ってあるダーウィンの絵がオリジナルで、美術館に飾ってあるものはコピーだ、というような衝撃的な話もありました。
ダーウィンの話の後に僕らは地下に下っていき、鍵が三重にも掛けられている部屋に入りました。部屋の中にはリンネが調べたものや書き表したものが大量にありました。その中でも一番重要なのはリンネが書いた生物の分類分けの本です。本には世界で初めて書き表した生物の分類分けが書いてありました。そこでは人間がほかの動物たちと同じように分類されていました。キリスト教では人間は神によって作られた特別な生き物なのでほかの動物と同じように分類することに当時は批判があったそうです。
僕がその本の中で驚いたのは分類分けの中にヒドラやフェニックスなどの幻獣という分野があったことです。日本だと幻獣などは無理矢理鳥類や爬虫類に分類してしまうか書かないかのどちらかだと思うのですが、あえてよくわからないものとして書き表しているところがイギリスらしいと思いました。
ほかにも地下の部屋の中には蝶や魚の標本がありました。魚は骨だけでなく皮まで残っていてどのようにして保存しているのかが気になりました。たくさんの標本があったので次に行く機会があればほかにどのような標本があるのか見てみたいです。
世の中のことを説明しようとするとまずは分類分けから始めます。その基準を作ったリンネと現在と過去を比べる基準を作ったダーウィンが同じ場所で発表したことはとてもすごいことだと思います。リンネによる横で比べる方法とダーウィンの縦で比べる方法という、物事を比べる中で絶対に必要なことの基準がリンネ学会に集まっている、つまり物事を比べる上で必要な基準が作られたリンネ学会はすばらしい場所だと思いました。
(高等部2年生 男子)