「人は見た目で判断してはいけない。」
その言葉を聞いたとき、まるで、頭の中の僕の中の今までの考え方が一瞬にして新しくなってしまった気がしました。自分がこの一言で、大きく成長するとは思っていませんでした。それから決して忘れられない言葉になりました。
4年生の日のことでした。僕は母と一緒にスーパーに行きました。すると、怖い顔をした人がいたので、
「あの人の顔、怖くない。」
と母に言ったその時でした。
「人は見た目で判断してはいけない、心のやさしさで判断するものだよ。」
と母は今までなかったまじめな顔で言いました。
母が言った言葉の意味は、言われたときは分かりませんでした。しかし、新たな学期が始まって新しいクラスになったときのことです。いつも不機嫌そうな人がいました。怖そうな人だったのでしゃべりにくかったけれど、いざ話してみると、思っていたよりも優しい人だったのです。
このとき、母が言った言葉の本当の意味が分かりました。たしかに見た目に関係なく、その人が優しい人だったり何でも頑張る人だったりしたら、僕もその人を認めるということに気づいたからです。
それまでの僕は、人に対して失礼なことを言ってしまうことがよくありました。特に小学校ではそうでした。よく考えてみると、そのようなことを言っても自分には何もよいことはありません。もしこの言葉を知らなかったら、その後もきっと口から出てしまっていたと思います。
この母の一言のおかげで自分が大きく成長したように感じました。これからもこの言葉を忘れないようにしようと思います。
(小学部6年生 男子)