球技大会

球技大会 球技大会

今年の球技大会は1週間前には半袖を着ていたなんて信じられないほど寒い日だった。今回で4回目の球技大会。いつもと違うところといえば、体育委員だったことだろうか。学年で4人しかいない体育委員は、3学期の終わりから1学期が始まってからの2週間を、全校生徒が楽しめるよう全力で準備した。自分が想像していた以上に毎日が忙しくて、でも楽しくて、あっという間に本番へと近づいていった。

体育委員の仕事以外にも、自分が所属している球技の練習ももちろん毎日あった。私が所属したのは、バレーボールだった。立教の中でも練習がハードだと言われているバレーボールを選ぶのは、最初は不安で仕方がなかった。しかし、練習が始まるとそんな不安はあっという間に消え、毎日の放課後の練習が楽しみで仕方なかった。
毎年皆が楽しみにしている応援合戦にも、ダンサーとして前に出た。先輩が教えてくださった振りを、時間があるときに自主練習した。皆で集まる回数を重ねるごとにクオリティーがどんどん高まっていくのが嬉しくてたまらなかった。
いよいよ本番になった。ずっと前から準備を進めていた全体種目は、見事成功した。そして、午前競技が次々と始まった。バレーボールは負けてしまった。自分達でもびっくりするほどボロボロだった。隣を見ると、普段からチームのみんなを励ましてくれている後輩が涙を浮かべていた。それを見て、胸が痛かった。「自分がもっとちゃんとすれば・・・。」心の底からそう思った。
午後競技が始まった。心臓はずっとバクバクしていて落ち着いてくれなかった。ピーッ!っというスタートの合図があって、いよいよ始まるというときに、「どうせ最後なんだから楽しもう。」と聞えてきた。緊張しすぎて誰が言ったかなんて分からなかった。でも、その一言のおかげで、チーム全体が明るくなった。不思議と足は動いていた。後半戦は逆転して1セットも先取した。そこからの私たちは強かった。ギャラリーも増えていき、体育館全体が自分たちを応援してくれているのを感じた。最後の1点!そんな時に、サーブが私にまわってきた。不思議と心は落ち着いていた。最後の1点は、先輩のスパイクがきれいに入った。勝ちが決まった瞬間、コート上にチームで集まり叫びまくった。嬉しくて嬉しくて涙が止まらなかった。
来年の球技大会は最高学年だ。支えてくれた先輩のように、私も高校2年生という限られた時間を大切に着実に歩んでいきたいと思った。

(高等部2年生 女子)