中学生の頃からオープンデイの為に仕事をする本部・係というものに憧れていた。中学生の時はその中でも中心になる総本部、いわゆる生徒会になりたいと思っていた。しかし高校生になり、去年僕は総本部ではなく、会計本部という役職に就いた。生徒会に入る自信もあったし総本部として活躍したいとも思っていたが、自分でも気付かぬ間に会計本部に魅了され、会計本部に入り、そして会計本部員として働いていた。会計といっても予算などを計算するといった訳ではなく、各企画がオープンデイの為に必要とする材料や道具を管理するといった至ってシンプルな仕事だ。
準備期間に入ると皆からきまって言われる言葉が「忙しそうですね」とか「お疲れさまです」といった言葉だが、実際、会計の仕事なんて慣れれば大した事のない仕事。クラス企画を進める皆の方がよっぽど忙しいし大変だと思う。そこで僕はこう思った。会計本部として最大の仕事は、施設の設営、材料の管理、それを届ける事、励ます事、企画の悩みを聞き相談にのる事。本業として道具の管理などがあり、副業として、しかも何よりも重要な皆のカウンセラーとしての仕事があるのだと思う。今年の準備期間も会計のハットでクラス企画が上手く進んでいないと言っていく人達が何人もいたし、さぼりではなく、自分達の企画の為に一生懸命どうすればいいのかを相談してくる人もいた。模型に必要な材料が無くなってしまった時、どうしても必要だ、と僕に訴えかけてくる人もいた。皆が一生懸命頑張っている姿を見て、そして皆が会計本部を頼りにしてくれているのがすごく伝わってきて、やりがいのある仕事だなと思った。
この一週間、どんなに疲れても僕は笑顔を絶やさず皆のことを励まし応援し続ける事を誓った。オープンデイ当日、クラス企画を周り、自分達が準備した材料で皆がすばらしい展示物を作りあげている事に感動した。本当にやりがいのある仕事だったなと実感した。
(高等部2年生 男子)