長閑で古風な大学都市ケンブリッジの町を歩いて見つけた3つの刺激

長閑で古風な大学都市ケンブリッジの町を歩いて見つけた3つの刺激 長閑で古風な大学都市ケンブリッジの町を歩いて見つけた3つの刺激 長閑で古風な大学都市ケンブリッジの町を歩いて見つけた3つの刺激 長閑で古風な大学都市ケンブリッジの町を歩いて見つけた3つの刺激
騒がしいバスに2時間以上揺られて着いたのは長閑で古風な大学都市ケンブリッジだった。
英国の誇るべき「ケンブリッジ大学」は一体どれほど豪華なのだろう、と思っていたところ、31の「学寮(College)」の集合がいわゆる「ケンブリッジ大学」だったので、少し切なかった。堂々と構えていて欲しかった……。
それはさておき、ケンブリッジの町を回って印象に残っていることが3つある。
1つ目は、やはりその長い歴史である。13世紀まで遡るケンブリッジの成り立ちを知ると、歩いた道、目にした建物にも貫禄を感じた。今日まで何百年も学生が過ごしてきた地は、いろんな過去が積み重なってそこに存在するようで、人間くさかった。
2つ目もこの地の歴史から深く考えさせられることだが、人間の可能性というものを感じた。というのは、黒死病の話を聞いた時にその病が猛威を振るった地に自分たちがいることが衝撃的だったのだ。最近は戦争もなければ、不治の病も少ないのが当たり前になっているが、昔は常に死と隣り合っていた。今の安心できる世の中を構築するために大役を買っているケンブリッジでも、その疫病は身近な死であった。そう考えると、医療分野に限らず、ここまでの社会、いや世界を作った人間は、計り知れない可能性を秘めているんだと思った。
しかしこんなお堅い大学都市にも、憩いの場というのがある。それは、水の上、舟の上である。これが今回3つ目に印象深かったパンティングだ。もしかすると、一番ケンブリッジ生の感覚に近づいた時だったかも知れない。有名な化学者、物理学者が過ごした学寮を川からゆっくり眺めるのは本当に心地良かった。立教での慌ただしい生活に思わず「疲れたね。」と言ってしまうこともあるけれど、もう一踏ん張り気合を入れていこうと思えた。ケンブリッジの学生たち、あるいは教職員たちも、暖かい日差しを受けながら、パンティングで和んでいるはずだ。彼らも、気合を入れて歴史的な発見や発明に行き着いたのだ。
今回のアウティングでは、英会話のみならず、あらゆることに刺激を受けた。人の考え方、歴史の伝わり方、土産屋の作戦。パンティング料金の値切り術はあと一歩だったけれど、とても貴重な体験の数々であった。この経験を次に活かし、さらに知識や人間性を高めていきたいと思う。
(高等部1年生 女子)