このアウティングは僕にとってまともな英語の知識を持って話す初めての外出となりました。そして、普段使っている日本語が無い一時は新鮮さも与えてくれたものでした。
一番英語に触れることができた時間は、ガイドのゴードンさんの話を聴いている時でした。慣れない英語に耳を傾けていた時は、まるでアクション映画を観ている感じでした。「知っている単語が出ないかな」「次はどんなことを話してくれるのかな」と、ドキドキ感とワクワク感が折り重なる感覚は、本当にたまらないものでした。その中で最も印象に残ったのは、ワトソンとクリックの話をしていた時でした。二人が発見したDNAの二重らせん構造は、生物の授業で話に上がったので記憶に新しいものでした。その二人のことを話し始めたので得意げになりながら聴いていると、「二人が二重らせん構造を発見したのはここだよ」と建物を指さしながらさらりと言ったのです。イントネーションや言っている全文を聞き取れなかったせいなのかもしれませんが、なにか軽い雰囲気で言っているように聞こえました。その瞬間、遠い歴史の中の人たちのはずなのに親近感が湧いてきました。
他にも印象深かったのは建造物についてのことです。数百年前に建てられたカレッジや教会が今もなおきれいに残っているのは、当時の技術が発達していたということもありますが、やはり陰で清掃活動や維持活動をしてくださっている人たちのおかげだと思います。一般の人に楽しまれ感動してもらうためには、裏で一生懸命努力しなければならない、ということを学びました。この教訓をオープンデイやこれからの人生に生かすことができたらいいなと思います。
(高等部1年 男子)