全校生徒の視線がある一枚の紙に向けられる中、「ビリッ」と音をたててめくられた一枚の紙の裏にあった数字。それを見て、全員が真剣な表情から笑顔になった球技大会の閉会式。そう、それは誰も想像していなかった結果、同点だったのです。
昨年は優勝の組が決まった瞬間、嬉しさのあまり、とても大きい声で同じ仲間と共に喜びあっている先輩の姿もみられました。もちろん優勝したチームがあるのなら負けてしまったチームもあります。それでも、
「皆、がんばってたよ。楽しく試合が出来て良かった。次は勝てるよ。」
などと、周りの後輩をはげましている先輩がいました。私はその先輩の姿がいまだに印象に残っています。
なぜそんなに印象に残ったかというと、それは、「次がある」と、先輩が言った一言でした。優勝したチームは、次もがんばろうと言って翌年の球技大会をやると思いますが、負けてしまったチームは、負けてしまったから次はがんばって優勝しようと、「次がある」という一言で次へのやる気がどんどん増えていきます。もちろん次も絶対に勝つと思う人もいると思いますが、自分のチームが負けても前向きに次がんばろうね、と言える先輩はとてもかっこよくて、そんな先輩がいてくれたからこそ、昨年負けてしまったチームも今回はがんばろうと思え、この同点という結果になったのだと思います。
高校生から小学生までが、ある自分が決めた種目に仲間のためにも自分のためにもがんばろうと思える球技大会は、立教でしかあじわえないとても良いイベントだと感じました。
(中学部1年生 女子)