私が立教英国学院に来てわずか1週間と少しで、球技大会の練習が始まった。運動はあまり得意でなく新しい生活にもまだ慣れきっていない私だったが、学校の雰囲気が大会に向けて徐々に盛り上がって行くのを感じて、なんだかわくわくした気持ちになった。
バレーボールやバスケットボールは経験のある、運動好きな人が集まりそうだなと思い、みんなで楽しめそうなドッチボールに参加することにした。しかし、練習が始まると私の考えは間違っていたと思い知らされた。参加者の後輩達の目が皆本気だったのだ。ただボールをよけるだけではない。投げられたボールを受けとめ、そして相手に向かって本気で投げてぶつける。強い信念を感じて、私も気を引き締めて練習に励んだ。
「新入生の先輩」という立場は、少し大変だったが、しっかりした後輩達と、頑張ってくれたキャプテンに助けられ、真剣に練習に取り組むことが出来た。
本番ではいきなりジャンプボールをまかされとても緊張した。練習で相手チームと対戦することは出来なかったので、相手の実力が分からず、私達のチームは苦戦した。なんとか頑張って、1ゲーム勝ち取ったが、午前中の試合は負けてしまった。このまま午後も負けてしまうのは悔しい…。気合いを入れ直して、午後の試合に挑んだ。
昼食後はチーム全体のテンションが上がった状態で試合をすることが出来た。声出しも皆でできたし、真剣かつ笑顔でドッチボールができて楽しかった。
ここまで本気でドッチボールに取り組んだことがなかったので、新鮮な体験が出来た。それぞれ多少の悩みや大変さもあったかも知れないけれど、それを忘れてしまうほど熱中できた、いい試合だったと思う。
結果は引き分けだったが、午後の試合で勝てたことはとても嬉しい思い出になった。
(高等部2年新入生 女子)