球技大会:ボールが落ちると指先まで入っていた力が一気に抜けて涙が出てきた。

球技大会:ボールが落ちると指先まで入っていた力が一気に抜けて涙が出てきた。 球技大会:ボールが落ちると指先まで入っていた力が一気に抜けて涙が出てきた。
「レッツゴー!キイロ! レッツゴー!レッツゴー!キイロ! レッツゴー!」私の耳にもの凄い声援が届いてくる。部活動で前からバレーはやっていたが、球技大会でバレーをやるのは初めてだ。観客の多さに緊張して慌てる。ソワソワして、全くもって落ち着けない。この最後のセットの勝ちは両チームとも譲れない。そんな気持ちで25点マッチの試合が25対26というクライマックスに至った。次の点を相手チームに取られると私達は負けることになる。
全力で声を出して応援してくれる人の思いに応えられなくなる。そんな気持ちで私は最後のサーブを打った。
私の打ったサーブはコートには入ったがカットされ、こちら側に返された。そこからは全て幻のようだった。黄色チームは上手くボールを返せず、25対27で負けた。
ボールが落ちると同時に指先まで入っていた力が一気に抜けて座り込んでしまった。涙が出てきた。
悔しい。
今年が最後の高3の為に勝ちたかった。
その悔しさを胸に抱えながら、今年の球技大会は終わった。
今、思い返すと本当に楽しい試合だった。大好きな友達と同じコートに立ち、先輩達が時間をかけて頑張って作ってくれた最高にかわいいユニフォームを着てバレーができて、本当に幸せだった。
来年の最後の球技大会が楽しみで仕方がない。
(高等部2年生 女子)