体育委員としての球技大会

体育委員としての球技大会 体育委員としての球技大会
「おつかれさま」
そんな言葉を、得点を集計し終えた直後に委員長に言われた。
2月の中頃からいろいろと準備をしてきて、それが当日を迎え無事に終了した。自習時間を使ったり、ブレイクを潰して話し合ったり、何もかもがとてつもなく大変だった。
球技大会が全校の皆にとって楽しい思い出になるように、そんなことを言った気もしたが、現実は甘くない。苦手なスポーツをしてもらったり、仲良くない人同士で全体競技のペアを組ませてしまったり、不平や不満がいろいろなところから聞こえてきた。全て投げ出して、球技大会そのものを無くしたいと本気で思ったことさえあった。それでも準備を最後までやり遂げることが出来たのは、委員長のお陰だと思う。
当日の朝、そわそわしながら礼拝の席に座っていた。僕が抱いていた不安はたったひとつだけだ。「ミッションサークル」:全体競技のひとつで、僕たちが考えた競技だ。準備に時間がかかることが予想されていた。
ひとつ目の全体競技、5人6脚が終わり、急いで準備にとりかかった。走りまくったが、間に合わない。ほとんどの人が何をしたらいいのか分からず混乱している中、助けてくれた人たちがいた。去年体育委員だった高校3年生と、代表キャプテン達だった。チームをまとめ、僕らが進行しやすいようにしてくれた。それは流石としか形容できず、改めて先輩達を尊敬した。
今年の球技大会で学んだことは、人を頼り、また助け合い、感謝すること。そして、これがどんな仕事を行うときにも大切なものなのではないかと思う。
(高等部2年生 男子)