何百年もの歴史を誇るリンネ学会に足を踏み入れた。歴史ある学会に行くのは初めてだったので少し緊張した。
最初に案内された会議室には歴代の学者の肖像画がずらりと並んでいた。その中にはリンネの画も飾ってあった。まるで私たちを迎えるかのように。彼らが発表を行った場所に今、自分がいる。感激と興奮の気持ちが自分の中に溢れた。
そして一番の驚きは本や標本の保管されている部屋である。そこには昔の書物が一面に収められていた。中には十五世紀に書かれたものやリンネの時代に作られた標本、当時の学者がメモを残してある本もありその一つ一つから歴史の重みが感じられた。
今、私たちが当たり前のように使っている「哺乳類」などといった分類も、当時の学者が研究に研究を重ねて作り上げていったものなのだ。それが今の時代にも使われている思うと深い感動を覚える。
昔の人たちが残してくれた知恵があるから私たちは生きている。そのことを咀嚼してこれから過ごしていきたいと思う。
(高等部2年生 男子)