私は今回、ミレースクールとの交換留学プログラムに参加し、この立教にバディーを迎えました。三学期の帰寮前から不安で、辞退することも考えたぐらい悩んでいました。またその頃、人との接し方がうまくいかず、1人で過ごす時間の方が長くなっていました。そんな状況だったので、本当に不安で仕方がありませんでした。
バディーが来る日、私は英検を受けにロンドン会場まで外出しており、他の人たちよりも対面が遅くなりました。しかしバディーと対面し、少し話したときにこう思いました。
「あ、この子とならやっていける。」と。
自己紹介で名前を言って本当に少し話しただけなのになぜかこう思うことができたのです。
そして校内を案内し、翌日に控えた合唱コンクールの練習を見学してもらいました。
「どうだった?」と聞くと、「とてもよかった。」と答えてくれ、少し安心感が湧きました。
その日の夜には新春カルタ大会もあり、バディーの子は初日から大変だっただろうと思いました。
次の日、日曜礼拝は聖餐式だったため、いつもの日曜礼拝より長かったので、日本語も難しくよく理解できないまま長い時間を過ごさせてしまいました。訳してあげたいけれど、私の力じゃ訳せない、そして礼拝中なのであまり話せない、こんな複雑な感情でいっぱいになりました。なので私はこれからの礼拝はなるべく説明してあげられるように努力しようと決意しました。しかし実際はあまりできずに一週間が終わってしまいました。
日曜日の夜、合唱コンクールが開かれました。高一の一組は新しいスタイルの合唱を見せるためラップを取り入れました。バディーの子に感想を聞くと「とてもおもしろくて楽しかった。」と言ってくれました。また最終日に、一番思い出に残っていることを聞いたところ、合唱コンクールと答えました。なので私は合唱コンクールができたことをとても嬉しく思っています。
月曜日は私が一番緊張した日でした。一限から六限までの授業をシャドウィングする日だったからです。英国人の先生による授業は良いのですが、数学や科学など到底私の英語力では説明できないため、本当に苦戦し大変な一日でした。しかし、バディーの子の理解力が良く、私のつたない英語をしっかりと理解してくれたので安心して授業を受ける事ができました。
火曜日からはシャドウィングする授業も減り、プレゼンテーションの準備の手伝いをするぐらいになり、自分から話しかけたり何かを一緒にしない限り話す機会がなくなってしまいました。なので私は、積極的に話しかけることを心がけたくさん話しました。私のバディーの子は、あまりおしゃべりではなかったので、私から話しかけないと話さないという状況でした。私はこの交換留学で「話せる」英語を身につけたいと思っていたので、自分から意識して話しかけ続けました。かなり質問したため、三日目ぐらいにはもうお互い知らないことは無いぐらいまで話しました。また、日本語をとても理解できる子だったので会話が楽にできました。
最終日の夜、みんなで日本語のゲームをしたとき、私は「遊べるのも今日で最後なんだな・・・。」と思い、涙が出そうになりました。たった一週間一緒に過ごしただけでこのように悲しくなることは人生で初めてでした。この交換留学を通して、私は言語の壁はないと感じました。話したい、伝えたいという気持ちがあれば通じ合えるのだと本当に思いました。次、三月にホームステイに行き、また一週間一緒に過ごしたら私たちはどこまで仲良くなれるのか。今から楽しみで仕方がありません。
(高等部1年生 女子)