この1週間で1番養われたと思われる力は、リスニング力と集中力だ。ケンブリッジ研修は毎日午前中に3時間近くの講義があった。立教英国学院でも、英国の先生が行う授業やバイオロジーなどはあるが、ここまで長くはないし、翻訳してくれる先生もいなかった。少し聞き逃したり、ボーとすれば、一瞬で話について行けなくなる。そうするとどんどん遅れて、頭に入ってこない。最初の私はこの様な感じだった。興味のある事は頑張って話を聞こうとしたり、講義の最初は集中できるのだが、最後になってくるとどうもボーとしてしまう。英語が右から左にただの音として流れて行くのだ。先生の言っている事が分からず、ただ周りに流されて授業に参加している事もあった。しかし、これではいけないと週の半ばに考える様になった。そして、自分が研修に参加した目的、英語をもっと伸ばしたいという気持ちを思い起こした。
それからは自然とボーとする事も少なくなり、少しずつ先生の話も聞ける様になった。また授業では、ケンブリッジ大学の歴史やシェイクスピアの劇を実演したり、ロイヤルファミリーを学んだ。そして、私がこの研修で1番印象に残っているのはプレゼンを行なった事だ。これはとても良い経験になったと思う。自分がこの1週間で感じた事やケンブリッジの紹介を英語で行うのはとても難しかった。だが、今までの知識を総動員して、辞書を駆使して原稿を書き上げたときは達成感で満たされた。プレゼン後にあちらの先生からお褒めの言葉を頂いたり、アドバイスを頂いたりした。そこで気付かされるものもあり、友達の発表から新たな気づきを得ることも出来た。イギリスにいるからこそ学べるもの、普段は体験できない様な事も出来て、とても有意義な一週間だった。
また、私は最近自分の将来や夢、行きたい大学などを考える様になった。今までは日本の大学の事しか候補に上がることはなかったのだが、立教英国学院に通う様になってからは海外の大学も良いのでは、と思い始めている。だから今回のケンブリッジ研修は、海外の大学の雰囲気や勉強方法などに触れられる良い機会となった。そして、今の自分に足りないもの、ケンブリッジ大学で求められる Critical Thinking をこれから養っていかなければならないと分かった。
今回この研修に参加して思った事は、自分自身、もっと様々な事に関心を持ち日本についても知らなければいけない事がたくさんあるという事だ。グローバル社会で生きていくためにはまず、日本を知る必要があるのだ。そして誇りを持って日本の魅力を海外に発信していかなければならない。これが出来て初めて、私達は物事の見方を広げていけるのだと思う。だからこれから私は、新聞やニュースを一杯読もうとも思った。色々なことに関心を持ち、物事を深く考える姿勢を身につけていきたい。時間は掛かるだろうが、習慣づけられていったらな、と思う。自分の課題を見つけられた1週間だった。
(高等部1年生 女子)