いつもとは一味違う楽しさ

いつもとは一味違う楽しさ

立教生活最後のオープンデーは昨年までとは違ったものだった。高校3年生は毎年、屋台やバザー、ラッフル、古本とそれぞれの役割に分かれてお客さんや生徒のみんなが楽しめるように準備している。私はやきとりの係になった。2日ほど前から準備を始めて、大きなテントをみんなで力を合わせて組み立てて、炭を起こす練習をして、実際に焼いてみたりとまるでお祭りの屋台をしているようだった。自分たちで時間をかけて焼いたやきとりやソーセージは特別なものだった。オープンデーまでは雨の日が続いていて、当日に晴れるのかどうか心配だったけれど、天気は快晴で、最高のオープンデー日和になった。やきとりは11時からだったので、それに間に合うように10時くらいから解凍し始めたり、炭を起こし始めたりと準備に取り掛かった。1300本焼くと聞いたときは、そんなに売れるのかと驚いたけれど、見事に完売することができた。やきとりは焼くのに時間がかかってしまって、行列を作ってしまったけれど、横で食べているお客さんに美味しかったと言われるのが何よりも嬉しかったし、その一言で熱い炭の煙さえも気にならなくなった。シフトに入っていたときはひたすら焼いて、休憩も30分と、一秒たりとも暇な時間はなかったけれど、忙しいというよりも楽しいという気持ちのほうが強くて、あっという間に終わってしまった。準備期間にロンドンアウティングでの調査をもとに班に分かれて作ったポスターや父母の会の方々の手伝いと、クラス企画として楽しむいつものオープンデーとは一味違ったけれど、今までで一番濃くて楽しいオープンデーになった。
(高等部3年生 女子)